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3 金メダルを目指して 国枝慎吾

執筆者は「国枝慎吾はとても速いサーブを打つことができる」をKunieda Shingo can hit a very fast service.と英訳しているが、「速いサーブを打つ」は普通hit a fast serveとは言ってもhit a fast serviceとは言わない。これは和製英語じゃないのか?nativesがfast serviceと聞いて思い浮かべるのは「迅速なサービス」の方。テニスでserviceを使う場合はゲームを指していて、「サービスゲームをキープする= keep one’s service」とか「サービスゲームを落とす= lose one’s service」の様に使い、「サービスを打つ」なんて言わない。この執筆者は本当に大丈夫か?!
1-1
He cannot be practicing judo now.  He has a broken wrist.
解説 A cannot be Bで「AはBであるはずがない」の意味。1つの助動詞には「可能性」と「意志」の2つの意味がある。だから、同じcannotでも「~できない(拒絶の意志)」と「~であるはずがない(可能性)」の2つの意味が区別できないといけない。
そんな提案は受け入れられない。(意志)
We cannot accept  such a proposal.
彼が医者であるはずがない。(可能性)
He cannot be a doctor.
助動詞の「可能性」や「推量」についてはここを参照のこと。
1-2
The players would rather take a day off than practice today.
解説 would rather A than Bで「できればBよりもAしたい」の意味。これについてはここを参照のこと。a day offで「休日」。つまり、day offを2語で1つの名詞と考えると良い。もし何日か休みにするのならtake several days off、二日間休みにするのならtake two days off、月曜日に休むのならtake a day off on Mondayとなる。
1-3
Can you please tell us about our next opponent?
Will you please tell us about our next opponent?
解説 Can you~?やWill you~?で「~してもらえますか」の意味の「依頼」が表現できる。参考書やブログによってはCan you~?は「相手が断るかも知れない」という前提が含まれているので全くの他人にモノを頼むときに使い、Will you~?は相手が「断らないだろう」という前提が含まれているので親しい間柄の人にモノを頼むときに使うと書いてあるが、これは真っ赤なウソ。Nativesはそんな区別はしていないし、「依頼」文として全く同じように使っている。その意味で執筆者の態度は正しい。
1-4
When I was a child, I used to go skating on that lake.
When I was a child, I would often go skating on that lake.
解説 used to~、would often~で「以前よく~した」の意味の「過去の習慣」が表現できる。「習慣」の助動詞についてはここを参照のこと。go skatingはもともとはgo for skatingで、「目的のfor」が省略されている。前置詞が省略されている慣用表現はここを参照すること。 ついでに、used toとbe used toの違いもここで勉強しておくと良い。
2-1
You don’t have to worry about it.
解説 must=have toだけど、must not=don’t have toにはならない。must notは「してはならない」の「禁止」を、don’t have toは「する必要はない」の「不要」の意味になる。詳細はここを参照のこと。
2-2
They must be very thirsty after the game under the burning sun.
解説 A msut be Bで「AはBであるにちがいない」の意味。1つの助動詞には「可能性」と「意志」の2つの意味がある。だから同じmustでも「~しなくてはならない」(強固な意志)と「~であるに違いない」(可能性)の2つの意味がある。助動詞の「可能性」と「推量」についてはここを参照のこと。
2-3
Your skis look heavy.  Shall I help you carry them?
解説 Shall I~?で「~しましょうか」の意味の「申し出」が表現できる。help人to~で「人が~するのを手伝う」の意味で、toが省略されることがある。themはskis。
2-4
There used to be an athletic club here.
解説 used toもwould oftenも同じように「過去の習慣」を表現できた。でも、それは過去に繰り返された動作の場合だけで、「昔そこにアスレチッククラブがあった」のような過去の継続的な状態(状態動詞)にwould oftenは使えない。これも「習慣のwill」のところに書いてある。
3-1
Can we use the playground after school?
May we use the playground after school?
解説 Can I~?やMay I~?で「~してもよいか」の意味の「許可の申請」が表現できる。皆で許可を申請する場合は、主語を1人称の複数形のweにするだけ。
3-2
You must be glad to hear that your school won the game.
解説 A must be Bについては2-2で既に説明した。to hear that~のtoは「なぜ?どうして?のto」、win the gameで「試合に勝つ」。「なぜ?どうして?のto」についてはここそこを参照のこと。
3-3
We should practice hard for the next game.
We ought to train hard for the next game.
解説 shouldやought toで「~すべきだ」の意味の「義務・必要」が表現できる。執筆者はロイヤル英文法を持ち出して「ought toはshouldよりもやや意味が強い」と言ってるが、同じだと考えて問題はない。それよりもhad betterを「~する方が良い」と習うので、shouldの「~するべきだ」よりも弱い義務・必要を表現していると誤解する。そうではなくてhad bettershould、ought toだということをちゃんと教えた方が良い。さらに、執筆者はought toの否定形、ought not toは大学入試頻出だと言っているが、大学入試を意識しているのなら「助動詞+完了形」をなぜここで扱わないのか?!習得すべき内容を細切れにして小出しにするよりも、目の前に全部並べてやる方が遙かに分かりやすいのに。「義務・必要」の助動詞についてはここを参照のこと。
3-4
You don’t have to take a bus.  Mr. Oi will drive us to the stadium.
You don’t need to take a bus.  Mr. Oi will drive us to the stadium.
解説 「不要」の表現はdon’t have toでもdon’t need toでもどちらでも良い。takeは「色んな可能性の中から1つを選択する」の意味。だから、車でもなく、自転車でもなく、飛行機でもなく、バスに乗ってゆくのがtake a bus。drive 人to場所で「人を車で場所まで乗せてゆく」の意味。

2 Comments

  1. NTT wrote:

    take a busとgo by busは同じ意味で使えますか?

    月曜日, 5月 20, 2013 at 9:46 PM | Permalink
  2. yabu wrote:

    同じ意味で使えます。日本語にすると、両方とも「バスで行く」になります。takeの方が交通手段の「選択」を表現していて、by busは「結果」としてバスを使った感じがします。ま、同じだと考えて問題はありません。

    月曜日, 5月 20, 2013 at 10:23 PM | Permalink

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