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【講義ノート184】名詞構文(5)

今回も「もう1回休み」にして、「ラテン系」の単語について考えてみましょう。
イギリスは色んな国に支配されてきたので、昔からある古い英語(ゲルマン語やノルド語)に外国語が混ざりました。例えばノルマン人に征服されたとき(Norman Conquest)には「フランス語」が、ルネサンス期には「ラテン語」が混ざり込みました。だから英語のことを「雑種(hybrid)」と呼ぶ人もいます。そして、ラテン語由来の単語は昔からある古い英語と使い方がちょっと違っていたりします。
前にここで、ラテン語由来の形容詞や動詞の中には than じゃなくて to を好むやつがあるのを勉強しましたね。こんな具合でした。
彼は僕よりも5歳年上です。
He is five years older than I.
He is five years senior to me.
僕はスポーツを見ているよりもやる方が好きだ。
I like playing sports better than watching them.
I prefer playing sports to watching them.
さらに、ここで「自動詞のようで他動詞」を、またそこで「他動詞のようで自動詞」というのを勉強しましたね。この2つに共通する性質は「入る」「相談する」「不平を言う」「反対する」の様に、目的語が「何」にならない点でした。そして、ここに登場する動詞のほとんどがラテン語から入ってきたのですよ!!
僕のいない間に、部屋の中入らないで!(自動詞のようで他動詞)
Don’t enter my room while I am away.
彼らの何人かが僕の提案反対した。(他動詞のようで自動詞)
Some of them objected to my proposal.
前回やったattendも「会議出席する」だったよね!覚えやすいように「自動詞のようで他動詞」とか「他動詞のようで自動詞」なんて言ってますが、結局は自動詞なのか他動詞なのか区別がハッキリしない!と言っているのと同じです。ね!ラテン語由来の単語はブリブリ煩雑でしょ!でも、あと100年もすると少しは簡略化されるはずです。

2 Comments

  1. 飛べない豚 wrote:

    夜遅くにごめんなさい。質問(というか相談?)があります。
    英文和訳道場を21章まで終えました。答え合わせまでは辞書で調べたりせずにやり通したのですが、自分が知らない単語が出てくると訳もグチャグチャになってしまいます。某三年文理の英語教師も駿台の先生も推測すべしと言っていたのですが、自分でやるとどうもうまくいきません。どうすればいいんですか?

    水曜日, 8月 29, 2012 at 11:52 PM | Permalink
  2. yabu wrote:

    英文和訳道場を全部やってしまった様子ですね。歴代の和訳道場完遂者のほぼ全員が自分の希望の大学へ入学したと記憶しています。少なくとも英語で落ちることはありませんでした。だから飛べない豚君も自信を持って結構です。ただ、未知の単語の推測が上手く行かないとのこと。和訳道場に集められた英文は、単語のサンプリング(知っている単語をつなぎ合わせて文を作ること)からでは、何が書いてあるのか分からないものばかりです。逆に言うと、文構造から攻めて行かないと訳せない英文ばかりが集まっているわけです。さらに、1990年代の英文は単語のレベルも桁違いに難しかったはずです。一方、今の入試英語は和訳道場の英語に比べると10倍以上簡単になっています。どうしてかというと、和訳道場と同レベルの問題を出題しても、全員が手も足も出ないので点差が付かず、選抜試験の意味がなくなってしまうからです。それだけ、入試英語のレベルは下がっているのですよ。だから、和訳道場ができなくても悲観することはありませんよ!今の京都大学の問題の方が和訳道場よりも格段に簡単なはずですよ!
    必ずやるべきことは、丸山先生や榎田先生のおっしゃるとおり、前後関係から推察してみて、先ずは自分なりの和訳を完成させることです。次に、その日本語を読んでみて、おかしいなと思う箇所にチェックを入れて、英文の当該箇所をもう1度読み直してみます。日本語訳がざらついていて、なめらかさがなかったら、どこかに誤訳があるはずですからね。最後に、誤訳の原因が何なのかを考えてみます。例えば、こんな具合です。
    ・全く知らない単語の語義や品詞を文脈か推察できなかった。
    ・1つの単語の持つ、いくつかの語義から適切な訳語を選択できなかった。
    ・知らない熟語や慣用句の意味や品詞を文脈から推察できなかった。
    ・構文が見抜けなかった。
    ・特定語句の文法的解釈を誤った。
    僕らは、日本語を読みながら知らない単語や慣用句の意味を推測しています。だから、英語でそれができないはずはありません。約束ですから、英文和訳道場全44講の後半部分の制作に取りかかります。出来上がったら薮研で告知しますので、語義や品詞の推察訓練に利用してください。

    木曜日, 8月 30, 2012 at 5:38 AM | Permalink

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