キュウべぇ君!中間考査直前であるにも関わらず、薮下の挑戦を果敢にも受けてくれたことを頼もしく思います。それに、論破の根拠をスペースアルクのオンライン辞書、『英辞郎on the web』に求めたのも素晴らしい!ファインプレイです。でも、よく考えてみてください。薮下はshouldを4つにしか分けてないでしょ!一方、『英辞郎on the web』では10項目に分類していますよね。実は、英辞郎9番目の「・・・であるとは」も、10番目の「万が一・・・ならば」も薮下に言わせれば「がっくりshould」なわけです。だって、「ザック・ジャパンが南米選手権を辞退するとは!」とか「万が一、ザック・ジャパンが南米選手権を辞退したなら」って、やっぱりどっちも「がっくり」しているもんね!
薮下の吐いたウソは、もっと単純です。実は「頭の中の妄想時間=現実の時間-1」の計算をわざとミスしていたのですよ!下の例文の赤い部分を良く見てください。
■もし僕が君なら、彼女の申し出を受けるのに。
I am you. I will accept her offer.-現実の時間
↓
If I were you, I would accept her offer.-妄想時間
■もし明日晴れたら、僕はピクニックへ行くつもりだ。
It will be fine tomorrow. I will go on a picnic.-現実の時間
↓
If it is fine tomorrow, I will go on a picnic.-妄想時間
上が「will accept が would accept」なら、下も「will be が would be」にならなきゃならない!でも、そうはなってないよね。実は、will acceptがwould acceptになるには「現実の時間-2」にならなくちゃいけない。だって、「未来→現在→過去」と2つ古くなっているのですからね。
では、トリックの種明かしをしましょう。「未来を表現するwillとshall」でも書いた通り、未来を表現するwillは現在形です。もともと未来形というのはない。だからwillがwouldにはっているのは、ちゃんと「現実の時間-1」の公式に当てはまっているわけです。じゃあ、何がいけなかったのかというと「will be が is」に成っている部分です。本当なら「will be は would be」にならなきゃおかしいわけです。
実を言うと、中学で習った「希望の仮定」は、英文法では「仮定法」には含めません。なぜなら「事実に反する仮定」ではないからです。つまり、実現可能性がとても高いわけです。実現するかしないかは五分五分なので、「希望の仮定」のことを「開放条件」と呼んでいる文法書もあります。これは真理(事実)にも虚偽(事実に反すること)にも、どちらにも等しく開放されているという意味です。そのくらい「希望の未来」は真理(事実)に近いわけです。時制のところで「現在形が確定的な未来を表す」というのがありましたね。 If の中の現在形は、この確定未来と同じです。話し手がそのくらい期待に胸をふくらませて実現して欲しいと思っているわけです。
だから、期待感ではなくて単なる未来の予測であれば、Ifの中にwillがあってもOKです。こんな具合です。
■もし役に立つのなら、そこに一緒に行ってあげようか。
If it will help, I will go there with you.
仮定法の計算に合わないのは「希望の未来」だけです。でも、もし良かったら、今まで通り薮下のトリックにハマったままでいてください。入試問題を解いたり、英語を使うぶんには支障はありませんよ!では、諸君!中間テスト、頑張ってくださいね!諸君の健闘を祈ってますよ!薮下はしばらく採点で忙殺されます。更新は成績処理が終わってからです。
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2 Comments
スピンオフ的に付けたししますねー。
今回の記事で条件if節内での未来形についての説明がなされています。
受験程度ではここまででいいのですが、ここを見に来て、なおかつこのコメントを読んでる人は相当なレベルと見込んで紹介します、ある名著を。
ロイヤル英文法で知られる、マーク・ピーターセン先生の、岩波新書「続・日本人の英語」に上記のことは詳しく書かれています。
この前著「日本人の英語」と合わせて2冊で、現在でも多大な人気を得ています。
周りの学生とはLvの違う英語力を身につけておきたいならば、一読することが必須であると言えるでしょう。
むむむ成る程…そういう事でありましたか。
この手の理屈を考える時に重要な、”英語はあくまでも『言語』であって、エスペラント語のように体系的な文法有りきで成り立った物ではない”という前提を念頭に置いた上でのフレキシブルな発想が私にはまだまだ足りていなかった様ですね……
精進致します。
さて、今回の質問は今後の学習スケジュールに関するいくつかの質問、もとい相談です。
それと申しますのも、中間テストに前後していくつか修了した教材、新しく手を付けようと思う教材が出てきた事に付随して一部日々の学習に於けるスケジュールを組み直したのでそれに関して早急に老師にご相談申し上げたいのですが、今からですと土日を挟んでしまいますし、週明けは中間直後という事で恐らく老師は大変忙しく、私の相談を受けている余裕を持ち合わせていらっしゃらないだろう、という推論の元ここで相談させて頂く次第にございます。
以下日課を列記します。
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・英文法総整理
先ず、所謂オレンジ本についてですが、現在3章のイディオムの章をやっております。以前お会いした時は一日50問と申しましたが、イディオムの章に入って参りますと問題を解く事と右側を学習する事がほぼイコールになって参りますので、一日100問解くのもアリかなと思っております。
また、このまま順調に進行すると第4章『会話表現』、第5章『発音・アクセント・語彙』へと程なく突入する事になります。以前『NEXT STAGE』をやっておりました時は『会話表現』と『発音・アクセント・語彙』は保留しておくように仰ったと記憶しておりますが、今回は如何致しましょうか?
・薮研各種コンテンツ
一日一コンテンツ、を最低ラインとしてやっていこうと思います。
・速単上級
以前申し上げたように、一日一つ歯ごたえの有る文章に取り組もうという事で単語も回収しつつ進めて行きます。
・無印英文解釈の技術100の復習
めでたく(?)一周終わりましたので、順当に復習を進めて行こうと思います。
・シス単→単語王
現在シス単から単語王に移行するタイミング(+単語王の使い方)を模索している段階です。無事移行に成功した暁には以前老師から御預かりした『某大先輩の単語王』を遂に使う事になります。
・大矢英作文講義の実況中継 一講
前回お会い致しました時に先生に勧められた物です。
今日始めたばかりなのですが、練習問題の英作文の自身の答えを如何に採点したものか困っております。
メインコンテンツである第一章は全十二講なので、理論上はほぼ今月中に一周通読する計算になります。
・やっておきたい 英語長文 300 一日最低2講
これは友人に勧められた物なのですが、入門編という事もあり、文章が大変軽く、一講辺り10分強も有れば済むので、これも今月中を目処に終わらせます。
これと速単上級で長文を読む基礎を固められたら、という目論見です。
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日課は以上です。
疑問への解答、ご意見待っております。
長々と失礼致しました。
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