今回は、先行詞が省略できる場合を考えてみましょう。下の赤い部分が先行詞です。
人+who~
物+which~
世の中に人や物は無限に存在します。その人や物が先行詞になっているのですから、もしそれを省略してしまったら、そこに何があったかなんて分かりません。だから、関係代名詞の先行詞は省略できません。じゃあ、関係副詞はどうでしょうか。
場所+where~
時間+when~
理由+why~
方法+how~
やはり、場所なんていくらでもあるし、時間も場所ほどではないにしろ、second、minute、hour、dayなど数え上げればきりがありません。でも、理由となるとreason、excuse、account、ground(s)、causeなど数え上げられる程度に数が減ります。方法に至っては、way、fashion、manner、means、methodのたった5つです。
さて、第8講でやった例文を思い出してください。この英語は×でしたよね。
■こうして彼は事業で成功した。
This is the way how he succeeded in business.(×)
関係副詞howの先行詞はway、fashion、manner、means、methodの4つくらいなもので、数が極めで少ない。だから、いちいちthe way howとやらなくてもthe wayかhowかのどちらか一方があれば良いわけです。普通なら、省略なしのthe way howでもOKなはずなのですが、英語はそれを許さない。ここに英語の徹底した合理主義を感じます。さあ、省略のルールを思い出してください。「なくても分かるから省略する」でしたね。まさに「the wayがなくてもhowがあれば分かる、howがなくてもthe wayがあれば分かる」というわけです。
同じ理由で次の先行詞も省略できます。先行詞がthe place、the time、the reasonになると、駅とか学校などと違って具体性がすっかり無くなってます。だからなくても分かるわけです。
the place where~ 「Aはそういう場所である」
the time when~「Aはそういう時である」
the reason why~「Aはそういうわけである」
■図書館は僕が多くの時間を過ごす場所である。
The library is the place where I spend most of my time.
■春は家の庭が一番美しい時だ。
Spring is the time when my garden is most beautiful.
■彼女の両親はずいぶん前に離婚した。だから彼女は結婚に否定的なのだ。
Her parents divorced a long time ago. That’s the reason why she is negative about marriage.
同じように、先行詞the place、the time、the reasonがあれば、関係副詞where、when、whyがなくても分かります。だから関係副詞は省略できるわけです。 the place where~ 「Aはそういう場所である」
the time when~「Aはそういう時である」
the reason why~「Aはそういうわけである」
■図書館は僕が多くの時間を過ごす場所である。
The library is the place where I spend most of my time.
■春は家の庭が一番美しい時だ。
Spring is the time when my garden is most beautiful.
■彼女の両親はずいぶん前に離婚した。だから彼女は結婚に否定的なのだ。
Her parents divorced a long time ago. That’s the reason why she is negative about marriage.
でも、whereを省略した表現はまだまだ少ないですが、あと10年もすればwhereも消えて無くなっているはずです。 また、the wayと howは必ずどちらかを省略しなければならななったのに対して、こちらは「省略できる」くらいです。このあたりのことは、文法問題では出題できません。なぜなら何でも正解に成ってしまうからです。長文の中で出てきたときにドッキリしないようにすればOKです。
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