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第1課 単語(4)「数えられる名詞」と「数えられない名詞」

 
house

「やり直しの英文法」の第4回目です。houseは1つ、2つ(正確には一軒、二軒)と数えられる名詞で、「可算名詞」と呼びました。そして可算名詞を文の中で使うときは、無冠詞・単数形のhouseのままで放ったらかしてはいけませんでした。houseの数や所有者、相手との共通認識があるかどうかをいつも考えないといけませんでしたね。
じゃあ今日は、この「可算名詞」のことをもうちょっと考えてみましょう。数がかぞえられるってことは、別のものとつながっていたり混ざったりしていてはダメです。言い換えると、輪郭や境目がハッキリしていて、1枚の絵で表現できないといけません。今までに出てきた「New Treasure English Series」の「リンゴ」や「家」の絵がそうでしたね。じゃあ、次のzoo(動物園)はどうでしょうか?

 
zoo

ライオンとゾウ、キリンやフラミンゴが混ざってますが、これはイラストを描く人が動物園のイメージをこんな風に表現しただけで、動物園が混ざっているわけではありません。でも、動物園を1枚の絵にするのはちょっと難しいので、zoo(動物園)は数えられないような気もしますが、そんなことはありません。次のようにすれば「輪郭や境目がハッキリしている1枚の絵」になります。

 
 

higashiyamaほらね!これは名古屋にある東山動物園なのですが、動物園の敷地境界線を地図にハッキリと示すことができるのでしょ!つまり、「輪郭や境目がハッキリしていて、1枚の絵で表現できるもの」なのです。だからzooはやっぱり加算名詞なのですね。
名古屋市には動物園が1つあります。
There is a zoo in Nagoya.

ink-jam

じゃあ、次のインクやジャムはどうでしょうか?インクもジャムも1枚の絵になっています。でも、輪郭や境目がハッキリしているかというと、そうではありません。インクは液体、ジャムはゼリー状ですから、全体が一つにつながっているので、そのままでは数えることはできません。inkやjamのように数えられない名詞のことを「不可算名詞」と言います。不可算名詞は数えられないのでa、anは付かないし、複数形の-sもつきません。つまり、不可算名詞は「無冠詞・単数形」のままで使うことができるわけです。

僕にはインクが必要だ。
I need ink.
でも、場合によってはinkやjamを数えないといけないこともあります。例えばこんな場合です。 あ、口の広いビンをjar、口の小さなビンをbottleと言います。同じ「ビン」でも呼び方が違うわけです。bottleはペット・ボトル、jarはタイガー電子ジャーを思い浮かべると口の大きさが分かりますね。あ、あ、電気釜は普通はelectric rice-cookerと言います。
ビンに入ったインクが1つ欲しい。
I want a bottle of ink.
ビンに入ったジャムを2つください。
I want two jars of jam.
液体やゼリー状のものを数えるには、こちらでビンや容器、コップやグラスを用意して、ビンや容器の数を数えます。つまり、数えるための「単位」を考えて、をかぞえてやるわけです。  a cup of coffeeとかa glass of milkも同じで、数えられないものを数えるときには普通、A of Bの形で数えます。Aのところに「単位・数量」が来て、Bのところに「数えられない名詞」が来ます。だから、真ん中のofのことを「単位・数量のof」と呼んでます。単位・数量の of はこんな風に使います。
カップ1杯のコーヒー
a cup of coffee
1滴のインク
a drop of ink
グラス一杯のワイン
a glass of wine
一枚の紙
a sheet of paper
スプーン一杯の砂糖
a spoonful of sugar
このように、単位・数量のofでできあがっているA of Bは「AのB」と訳すことができます。ま、言葉なんていい加減ですから「コーヒーカップ一杯」とか「砂糖スプーン一杯」なんて言うこともできますが、基本的には「AのB」と訳出すれば上手くいくと覚えておいてください。
英語にはこの「A of B」という形がとてもたくさん出てきますが、それが全部「単位・数量のof」かというとそうではありません。もし気になる子がいたら、ここそこあそこを参照してみてくださいね。
まとめると、名詞には「数えられる名詞(可算名詞)」と「数えられない名詞(不可算名詞)」があって、可算名詞は無冠詞・単数形で放ったらかしてはダメで、数や所有や相手との共通認識の有無を考えないといけません。一方、不可算名詞は無冠詞・単数形のままでも使えるのだけれど、数えたい場合は「単位・数量のof」を使ってA of Bで数えて、「AのB」と訳します。
辞書でhouseを引くと、最初の所に「可算」とか「C」と書いてありますが、これは「数えられる名詞」の意味です。あ、「C」はcountableの意味で、「count=カウントする=数える」+「-able=できる」=数えられる、の「語幹+接尾語」でできています。一方、inkやjamを引くと、「不可算」とか「U」と書いてありますが、これは「数えられない名詞」の意味です。「U」はuncountableの意味で、「un-=否」+「count=数える」+「-able=できる」=数えられない、の「接頭語+語幹+接尾語」でできています。

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