Lesson 2 時制(Tense)・その2
3-1
The police have known for almost a week that he witnessed the crime.
彼がその犯罪を目撃したことを、警察は1週間近く前からずっと知っている。
解説 The police know that~はknowが「頭の状態動詞」だからThe police are knowingにはならない。あ、the policeはpeopleと同じで-sなしでいつも複数形扱いをする集合名詞。一方、familyの様に場合によって全体を1つと考えて単数形扱いしたり、構成メンバー全員を指して複数形扱いしたりする集合名詞もある。さて、だから「ずっと知っている」の「継続」の意味にするにはknowをhave+過去分詞にしてThe police have known that文としてやる。for almost a weekを文末に回しても良い。「頭の状態動詞」についてはここを参照のこと。
3-2
These days, e-mail has more or less replaced old-fashioned letters and cards.
最近ではEメールが昔ながらの手紙やはがきにほとんど取って代わってしまった。
解説 文中副詞は否定文にしたときのnotの位置に来る。have+過去分詞の完了形の否定文はhave not+過去分詞だから、more or less(多かれ少なかれ・おおよそ)の副詞はhave と過去分詞の間に割り込んで、have more or less+過去分詞になる。問題文の様にhas more or lessの直後に原形のreplaceが来ることはなく、文意が「取って代わってしまった」の「完了」なのだからreplacedの過去分詞に換えてやる。
3-3
Last week I visited Sapporo and Niigata but I still want to go to Kyoto if I get the chance.
先週、僕は札幌と新潟を訪れたのだが、もし機会があれば京都に行きたいとまだ思っている。
解説 現在完了は現在形の仲間だから、過去を明示する副詞と一緒に使えない。問題文のlast weekは文が過去の流れの中にあることを示唆するので、have been visitingの現在完了進行形と一緒には使えない。前にも書いたが、現在の状態や習慣、一般的な真理を言うのに「現在形」と言い、動作や状態の「継続」を言うのに「現在完了形」とか「現在完了進行形」と言うので、子供達は「現在完了形」や「現在完了進行形」が「現在形」とは全くの別物だと思ってしまう。執筆者が言うように、「現在」という言い方を含むので「現在完了」や「現在完了進行形」が「現在形」の仲間だとは子供達は思わない。
3-4
My close friend is going to stay at an expensive hotel when he goes to the U.S.
僕の親友は、もしアメリカに行ったら高いホテルに宿泊するつもりだ。
解説 「時や条件を表す副詞節の中では、未来の内容でも現在形」。ま、このwhen文を執筆者は「時」を表す副詞節と言っているが、「もし~するときには」の意味でifとほとんど変わらないのだから、「条件」の副詞と言う方が正確。一方、テキストの14ページにあるLet’s go home before he comes back(彼が帰ってくる前に、家に帰ろう)のbefore文が時の副詞の文。もしwhen文が「何を」の目的語になっていたら、未来の内容は未来形にしなければならないことに注意。
3-5
Tony goes to see his parents on Sundays and he usually takes them out to a nearby restaurant.
トニーは毎週日曜日には両親に会いに行き、いつも近くのレストランに連れ出す。
解説 現在の状態や習慣、一般的な真理を言うときは「現在基本形」を使う。on Sundays(毎週日曜日)やusually(いつもは)が「習慣」を示唆する。だからandを挟んで前の文もgoesの現在基本形になっているので、その後半文もtakesにしてやる。現在基本形についてはここを参照すること。go to see人で「人に会いに行く」、take 人to場所で「人を連れて場所に行く」の意味。take人out to場所とoutがつくと「連れ出す」という感じが出る。
4-1
My mother has lived in Tokyo since she was a little girl.
解説 since she was a little girlがあるので、過去形のlivedじゃなくて、現在完了のhas livedを選んでやる。
4-2
How many times have you been to England?
解説 How many times have you visit England?でも良いが、後半のto Englandが固定されているので使えない。visitは他動詞だから、「訪れる+何を」の第3文型で使い、「何を」の直前に前置詞は入らないのに注意。
4-3
I’ ve just been to the station to see my friends off.
解説 have been toかhave gone toかを判断する問題。have gone to場所は「その場所に行ってしまって今ここにはいない」の意味、have been to場所は「その場所に行ったことがある」の意味になる。一方、have just been to場所になると「その場所に今行ってきたところだ」、have just gone to場所だと「その場所に向かって出かけて行った」の意味になる。ちなみに、お化けじゃないのだからI have gone to the stationを「僕は駅に行っていて今ここにいない」の意味で使うことはないし、I have just gone to the stationはI have just been to the stationの意味で使われている。
4-4
The new factory will create 500 new jobs for the town.
解説 主語が条件文、「もし新しい工場ができたら」の働きをしている。だから、「新たな雇用が生まれるだろう」の未来形にしてやる。つまり、If the new factory is built, it will create 500 new jobs for the town.と同じこと。でも、現在形が確定的な未来を表現することもあるので、The new factory creates 500 new jobs for the town.でも文は成り立つので、この龍谷大の問題はcreatesでもwill createでも正解になる愚問。そもそも、こんな問題を選ぶ方がどうかしている。
4-5
When is he going to leave Osaka for Tokyo?
解説 「When~?」が過去の流れの中でいつその出来事が起こったのかを聞くときは過去形、未来においていつその出来事が起こる予定なのかを聞くときは未来形になる。だからWhen will he leave Osaka for Tokyo?でも良いが、そうなるとisとgoingの2語が不要となってしまう。一方、「When~?」が現在完了形になることはない。
5-1
She learned a lot of things while she lived in America.
解説 執筆者は「接続詞while~(~の間に)では進行形が使われることが多い」と言っているが、これはウソ。こんな言い方をすると、子供達はwhile文の中身を全部進行形で書いてしまう。そうではなくて、分詞構文を使って「~しながら」や「~すると同時に」の意味を表現するときに、接続詞whileが省略されずに残っているだけ。分詞構文についてはここを参照のこと。
⊿彼らが眠っているとき、僕らが見張りをした。
We watched while they slept.
そして、She has learned a lot of thingsにしないこと。なぜなら、while文の「アメリカに住んでいる間」が過去を明示しているので、現在完了とは一緒に使えない。
5-2
A friend is coming to see me for the first time in five years.
解説 ポイントは2つで、1つは「進行形が未来を表現する」、もう1つは「5年ぶりに」の表現。使用すべき語彙の中に「is」があるのでis going to come to see meかis coming to see meの2通りが可能。一方、「5年ぶりに」は「5年間の間で初めて」と発想することに注意。ここではついでに「久しぶりですね」の表現を覚えておくと良い。
⊿お久しぶりですね。
I saw her for the first time in ages.
I haven’t seen you for a long time.
It is a long time since I saw you last.
It has been a long time since I saw you last.
It has been ages since I saw you last.
5-3
The price of gas has continued to fall for three months.
The price of gas has continued falling for three months.
解説 「3ヶ月間ずっと」だから現在完了形にする。「~し続ける」は「continue to~」でも「continue~ing」でもどちらでも良い。ガソリンの価格はthe gas priceでも良い。「不定詞と仲の良い動詞」はここを、「動名詞と仲の良い動詞」はここを、「どっちとも仲の良い動詞」はここを参照のこと。
5-4
She is sure to come here before the concert starts.
I am sure that she will come here before the concert starts.
解説 「be~to」は助動詞記号。be sure toも助動詞で「きっと~すると思う」の意味だと考える。「きっと彼女は来る」と思っているのは「私」だから、I am sure that文を使っても表現できる。before文は時の副詞だから、未来の内容でも現在形にしてやる必要がある。
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