今井君からの質問
<回答>
2014年度の名城大学経営・経済の大問1をチェックしてみました。
⊿日本の領海や経済水域は147万平方キロに及び、世界第6位の面積を誇る。
Japan’s waters and economic zones cover 4.47 million square kilometers―the sixth largest area in the world.
これにはちゃんとareaがないといけません。排他的経済水域の面積ですからね。
⊿これらの事実は全て、日本が豊富な天然資源で有名な国になる可能性が大いにあるということである。
All these facts indicate that Japan has a huge potential to become a country known for abundant natural resources.
これも「これらの事実は」とか「これらの数字は」の方が意味がハッキリします。だから、all theseをall these factsかall these figuresにしてやります。
⊿これを実現するには、政治家や役人の考え方が大幅に変わらないといけない。
Bringing this to reality→Making this a reality, however, will require a significant change in thinking of both politicians and public servants.
このままでは「このことを現実に引き戻す」になってしまいます。「人を現実に引き戻す」なら、普通は「bring 人 to reality」の様に使います。もし「このことを実現すること」にしたいのなら、Making this a realityとします。これが英作文の答案だったら、大きな減点です。欧米人もbring (back) 人 to realityとmake 事 a realityを混同しますが、入試問題で大学がやっちゃダメです。
⊿『白嶺』は海底火山活動によってできた堆積層の探査で、海底深く掘削することができる。
It drills deeply into the ocean bottom in search of deposits created by underwater volcanic activities→activity.
「火山活動」なんて一々数えても仕方がありません。これは火山活動全体を1つとして扱って単数形にします。これも減点対象です。
以上、今まで指摘した間違い以外に、4つのエラーがありました。これって一体誰が英訳したのでしょうかね。このエラーは欧米人なら小・中学生レベルの間違いです。なぜネイティヴ・チェックをしなかったのでしょうか?名古屋大学からの移籍だとはいえ、世界に誇れるノーベル物理学賞受賞者がいる大学ですからね。もうちょっと入試問題を考えた方が良いのでは?このままの英語では、世界の笑いものですよ。日本の大学入試の一翼を担っているのですから、赤本さんもちゃんと間違えを指摘してくださいよね。
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