ReadingDrill第20回(1)
今回からReadingDrill第20回の解説をやります。今日は「主張文」を探します。これは設問1、2に当たります。
英語の論理展開は、「客観的事実・一般的意見」→「主張」→「具体例・理由根拠」でしたね。さて、もう一度イモトさんに登場してもらいましょう。
イモトを世間では「ブスだ!ブスだ!」言う。しかし、僕は彼女のことを美人だと思う。なぜなら、彼女のお母さんは飛びきりの美人だからだ。例えば、彼女のあのつぶらな瞳を見れば分かる。くりっとしていて、なかなかエロい。それに、あのタラコ唇を見るとむしゃぶりつきたくなるだろう。
「一般的意見」=イモトを世間では「ブスだ!ブスだ!」言う。
「主張」=僕は彼女のことを美人だと思う。
「理由根拠」=彼女のお母さんは飛びきりの美人。
「具体例」=彼女のあのつぶらな瞳を見れば分かる。くりっとしていて、なかなかエロい。それに、あのタラコ唇を見るとむしゃぶりつきたくなるだろう。
いつもこうなら楽なのですが、「客観的事実・一般的意見」がなかったり、「具体例・理由根拠」のどちらか一方しか書いてなかったりします。でも、「主張文」のない文章はありません。だから、いつも「主張文」を探しながら英語を読みます。その時役に立つのが、「しかし」などの対立の論理、「なぜなら」「だから」などの理由の論理、「例えば」などの同格の論理です。忘れた子はここで復習しておいてくださいね。そして、今回勉強して欲しいのは、具体例をいくつか挙げるときに使う「枚挙の方法」です。つまり、1つ、2つ、3つと、具体例を順番に挙げてゆくわけです。
⊿1つ、2つ、3つ、次に、そして
one 、two、three、next、then
単純に全体を2つに分ける場合はこうなります。
⊿AもあればBもある
one – the other
one – the others
one – another
some – others
ここでは、具体例を列挙するのに「one – the other」が使われています。
The best citizen science projects are win-win situations. On the one hand, the scientific community gains access to far more data than they would otherwise have, while spending less money. On the other hand, citizen science is good for the general public: it gets people out into the natural world and involved in scientific processes. Additionally, when people take part in a well-designed study that includes training to use equipment, collect data, and share their findings, they have the satisfaction of learning about new ideas and technologies.
ということは、第2文から具体例が列挙されているので、その直前の第1文が「主張文」だと分かります。この段落のテーマはwin-win situationsです。「お互いにお得な状況」って、とっても抽象的で、何のことを言ってるのか分からないよね。だから、右でon the one hand、on the other handと具体的な内容が列挙されているわけです。英語は左のことが右で説明されるのでしたね。
現代文でも英語長文でも、この「テーマ」になってる抽象的表現が問題化されます。抽象的で難解だから問題化するわけです。だから、段落の冒頭文が全然分からなくても、安心して読み進むことです。必ずそれが分かりやすく具体化されているのですからね。
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