ReadingDrill別冊・進研模試解説(4)
前から「進研模試・2014年度・高2学力テスト・総合学力テスト」の英語、必修問題の大問4の内容一致問題を解説をやってます。今回は、選択肢エの正誤を判定します。
エ During the game, the writer sometimes looked at his father only to find him tired from sitting in a small seat.
¶4I sat cheering every pitch, but for my father it must have been a long afternoon trying to follow a game he didn’t understand. Several times I paused to look at him, his huge body jammed into the seat, his face lined with fatigue from working all Saturday morning after working all week.
僕は座って一球一球声援をおくっていたが、父にとってみると、自分ではよく分からない試合の流れを追ってゆくのは、退屈で長い午後のひとときだったに違いなかった。何度か応援するのを止めて父の方を見たが、彼の巨体は小さな席に押し込まれていて、一週間めいっぱい働いた後、土曜日の午前中もずっと働いたことで、父の顔には疲労の跡が刻まれていた。
この英語は結構難しいですね。, his huge body jammed into the seatは付帯状況分詞構文で、I paused to look at himの「him」の状況を後ろから飾っています。「付帯状況分詞構文」は「付帯状況のwith」と同じように考えて上手く行くことがあります。
⊿その犬は、舌をダラリと垂らして、そこで座って居た。
The dog sat there, his tongue hanging out.(付帯状況分詞構文)
The dog sat there with his tongue hanging out.(付帯状況のwith)
両方ともthe dogの状況を付帯的に説明しています。特徴はO=Cの関係が成り立つことです。こんな具合です。
⊿その舌はダラリと垂れ下がっていた。
His tongue was hanging out.
これと同じように考えると簡単です。こんな具合です。
⊿巨体が小さな席に押し込まれている(状態の)父を僕は見た。
I looked at him with his huge body jammed into the seat.
⊿顔に疲労感が刻まれている(状態の)父を見た。
I looked at him with his face lined with fatigue.
やっぱりO=C関係が成り立っています。
⊿彼の巨体は座席の中に押し込まれていた。
His huge body was jammed into the seat.
⊿彼の顔には疲労感が刻まれたいた。
His face was lined with fatigue.
jamOinto~「Oを~に押し込む」(過去分詞jammedを用いた分詞構文。分詞の意味上の主語は直前のhis huge body。続くhis face lined~も同様の分詞構文)
この解答集の説明では意味が分からないんじゃないですかね?ま、きっと優秀な子たちしか受験しないので、これだけの説明で十分なのでしょう。
さて、選択肢エを見るとこう書いてあります。
⊿試合の間、著者は時々父親の方を見たが、小さな座席に座ることで疲れていた(のが結局分かった)。
During the game, the writer sometimes looked at his father only to find him tired from sitting in a small seat.
この選択肢エも前のと同じで、「論理の原因と結果の入れ替え」が起こっています。
(本文)原因「一週間めいっぱい働いて、土曜日の午前中もずっと働いたこと」→結果「顔に疲労の跡があった」
・・・・↓
(選択肢)原因「小さな座席に座ったこと」→結果「顔に疲労の跡があった」
原因がすり替わっているので、選択肢エは本文の内容と一致しません。
さて、昨日宣言したとおり、ReadingDrillsの連載は今日で打ちきりとなります。このテクニックは私大英語で出題される内容一致問題のほとんどに応用が利きます。あとは自分でテクニックに磨きをかけてください。これを読んでくれた子たちの健闘を祈ってますよ!
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