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夏のアブラゼミ 第6日目 and、but、orが結ぶものを見極めろ!④

「夏のアブラゼミ」の6日目です。前回に引き続きバートランド・ラッセルの英語にでてくる and、but、orを勉強しましょう。whetherやsurviveをちゃんと辞書で調べましたか?英語の力は辞書を引けば引くほどついてきます。辞書を引かずに【解説】を読んでいるだけではダメですよ!
【問題】  
When I was young we all knew, or thought we knew, that a man consists of a soul and a body; that the body is in time and space, but the soul is in time only.  Whether the soul survives death was a matter as to which opinions might differ, but that there is a soul was thought to be certain. <Bertrand Russell “What is the soul?”>
【解説】 whetherS+Vは「SがVするかどうか」の主語になってます。あ、whetherS+Vは「ことシリーズ」のthatS+Vと同じで名詞なので、主語にも目的語にもなります。「SがVするかしないかどうか」の意味にしたければ、or notをお尻にひっつけます。whetherS+Vについもっと知りたい子はここを参照しておいてください。
僕がそこに行くかどうかが問題です。
Whether I will go there [or not] is a problem.
僕がそこに行くかどうかは分かりません。
I don’t know whether I will go there [or not].
次に、「サバイバル(survival)」は中学生でも知っている単語なので、この survive がよく出題されます。「中学生でも知っているのに、意外な意味や用法のある単語」に注意することが肝要です。この他動詞surviveには「survive A」で「Aより長生きをする」、「Aを切り抜けて生き延びる」の2つの意味があります。
おばあちゃんはお爺ちゃんよりも5年長生きをした。
Grandmother survived her husband by five years.
僕はこの暑い夏をなんとか乗り切ることができるだろう。
I will survive this hot summer.
問題文は「Aを切り抜けて生き延びる」の方なのですが、「魂は死を切り抜けて生き延びる」では意味不明なので、こうしてやります。
魂は死んでもなくならない
The soul survives death
whetherS+Vと組み合わせるとこうなります。
魂が死後も不滅であるかどうかは問題だった。
Whether the soul survives death was a matter.
あとは前に説明した「前置詞+関係代名詞」の飾りを付けてやるだけです。
【全訳例】
魂が死後も不滅であるかどうかは意見の分かれる問題だった。
さて、下線部訳に that が絡んでくる確率がものすごく高く、以前河合塾で調べた先生がいて、多い年には60%を超えたこともあるそうです。その意味で、that は最重要語の1つだと言ってもよいでしょう。そして、後半の英文のように接続詞と that とが一緒になって、and that とか but that になる可能性もとっても高くなります。そして、but that と来たら有名な構文があって、not A but B(AではなくてB)の変化形でAとBが文になるパターンがそれです。
彼はできないのではなく、やろうとしないのだ。
Not that he can not, but that he will not.
でも、よくよく探してみても not that はどこにもみつかりません。じゃあ、今まで通りbutの直後に注目して、直前に同じ形を探してみると、直後は that だから直前の that を探すと、遙か前の方に We all knew that~が出てきます。 でも、この文は only で終わっているし、なんと言っても離れすぎています。そこで覚えておいて欲しいのが次のルールです。
「and、but、orの左にコンマがあったら、文が一度そこで区切れて、新しい文がそこから始まることが多い」
関係代名詞の前にコンマがあると、文がそこで一度区切れます。そして、and、but、because を補って次の文をつなげてやると上手く行きました。これが「関係代名詞の非制限用法」というやつですが、ここでも「文を区切るコンマ」が活躍していますね。あ、「関係代名詞の非制限用法」のことを知りたい子はここを参照して見てください。この様に、コンマにはピリオドと同じくらいの力で文をそこで区切る働きがあります。この後半の「, but that~」のコンマも「区切るコンマ」です。だから当然、直前に not that なんかあるわけないし、We all knew that~とは何の関係もないわけです。つまり、これは単なる「ことシリーズのthat」なんですよ。あ、「ことシリーズ」がよく分からない子はここで勉強しておいてくださいね。
僕がそこに行くこと
that I go there
これと全く同じ構造で・・・
魂が存在すること
that there is a soul
従って、最後の文の和訳はこうなります。
【全訳例】
魂が死後も生き残るかどうかは意見の分かれる問題だったが、でも魂が存在することは間違いないと考えられていた。
あ、was thought to は助動詞記号「be~to」のパターンにはまっているので、be going to や be able to と同じ助動詞と考えます。意味は「~だと考えられている」です。助動詞記号についてもっと勉強したい子はここを参照してください。
魂が存在することは間違いない。
That there is a soul is certain.
魂が存在することは間違いないと考えられている。
That there is a soul is thought to be certain.
さて、次回の最終回も「接続詞+that」で遊びます。ちゃんと予習をしておいてくださいね。
Although I know of no scientific grounds to support my theory, I do not believe that a sense of humor is something that a person just is or is not born with, nor that it cannot be developed.  My limited study of the mind and its potential suggests to me that we could all develop a sense of humor, if we but tried.
<広島大学>

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