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【講義ノート188】無生物主語(1)「する、させる①」

この薬が君を少しは気分良くさせるだろう。(する・させる)
もしこの薬を飲めば、君は気分が少しは良くなるだろう。(なる)
This medicine will make you feel a little better.
「する・させる」の欧米文化の「モノがある状況を生む」とか「コトが状況をそのようにする・させる」を表現するのがmakeです。そして、このmakeを日本的な「なる」の文化に流し込むには「状況が勝手にそうなる」としてやれば良いわけです。だから、上の例文も「君の気分を良くする」を「君は気分が良くなる」と訳出していますね。つまり、モノ主語構文の「makeする・させる」は日本語の「なる」がピタッとくるわけです。そして、モノ主語の「この薬」は「この薬を飲めば」のように、条件を表す「副詞」にします。  さらに、「モノが人をある状況にする・させる」の時には、人を主語にして訳してやると上手く行きます。つまり、「君を気分良くさせる」を「君は気分が良くなる」にしてやります。モノ主語は人を主語にして訳し直すわけですね。
悪天候が僕らに試合を中止させた。(する・させる)
悪天候のために、僕らの試合は中止になった。(なる)
The bad weather made us cancel the game.
これも同じように「僕らに試合を中止させた」を「僕らの試合は中止になった」と訳出してやります。そして、モノ主語の「悪天候」は「悪天候のために」のように理由・原因を表す「副詞」にします。
 飛行機の発達が世界を狭くした。(する・させる)
飛行機の発達によって、世界は狭くなった。(なる)
The development of planes made the world smaller.
これも全く同じで、「世界を狭くした」を「世界は狭くなった」と訳出してやります。そして、モノ主語の「飛行機の発達」は「飛行機の発達によって」のように手段・方法を表す「副詞」にします。
まとめると、モノ主語構文の「make=する・させる」は「~になる」と日本語化し、モノ主語自体は「①原因=」「②条件」「③手段」の副詞にしてやります。あ、「~」を使えば条件も理由も手段もちゃんと日本語化できます。こんな具合です。
・この薬、君は気分が少しは良くなるだろう。
・悪天候、僕らの試合は中止になった。
・飛行機の発達、世界は狭くなった。
ま、「~で」がいつも上手く行くとは限りませんけどね。あ、もう1つ。使役動詞make、let、have、getで、モノ主語で使えるのはmakeだけですよ!
【第35章 名詞構文・無生物主語】例文=315

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