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委員長からの質問

<質問>
こんばんは。質問があります。
I am not finished with my homework.
→私はまだ宿題を終えていない。
こういう文をセンターの過去問で見つけたのですが、このように受身のような形をしていて完了の訳出をする英文はよく出てくるのでしょうか。
<回答>
委員長は以前ここでconcernとbe concernedの違いについて質問してましたよね。concernは「関係させる」の意味の「させる系の他動詞」でした。今回、委員長が質問しているfinishも「終わらせる」の意味の「させる系」です。ま、日本語では普通、「終える」と言いますけどね。どうしてかというと、英語は「させる」の言語だけど、日本語は「なる」の言語だからです。「させる系」の特徴は「人is -ed」の形で、その人の状態を説明できることでしたね。そして、これは受け身の形をしているのだけれど、「人は~の状態でいる・ある」の様に受け身の訳語がつきませんでした。「させる系」についてはここで説明しています。
やっとその仕事をやり終えた。(動作)
I have just finished the job.
その仕事ならやっちゃったよ。(状態)
I am finished with the job.
だから、上のように「人finish事」で「人は事をやり終える」という動作を、「人is finished with事」で「人は事をやり終えている」という状態を表現します。あ、動作のfinishは完了形を使うのが普通です。ですから、正確に言うと「受け身の形をしていて完了の訳出をする」のではなくて、「受け身の形をしていて完了している状態を表現する」わけです。他にもこんなのがあります。
その出来事で、民主党は議席を失った。(動作)
The incident has lost the Democratic Party their seats.
森で道に迷ってしまった。(状態)
I was lost in the woods.
loseも「失わせる」の意味の「させる系」です。上の例文は「その出来事は民主党に彼らの議席を失わせた」が原義になります。だから「人is lost」の形で「道を見失った状態」を表すことができます。
彼は中国に出張していて、今いません。(動作)
He has gone to China on business.
彼は行っちゃったわよ。(状態)
He is gone.
このgoには「させる」の意味はありません。だから「人is gone」を「させる系」から説明することができません。「させる系」で説明できるのは他動詞だけです。でも、goのような自動詞も過去分詞化すると状態をあらわすことができるわけです。言い換えると、他動詞が過去分詞になると「させられた状態」を、自動詞がが過去分詞になると「勝手にそうなった状態」を表現しているわけですね。
別の見方をすると、他動詞は受け身になるので「人is -ed」は一見すると受け身のように見えます。でも実際は「人is形容詞」と同じ状態文だというのが「させる系」でした。でも、自動詞は受け身にはならないので、自動詞が「人is -ed」になっても受け身じゃなくて状態文だとすぐに分かりますよね。薮下が「させる系」と名付けてまで意識してもらいたいのはそういうワケなのですよ!

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