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検証『大矢英作文』・その四

この漫画で面白いのは、酔っぱらってしまったあとでも、この人はもっと飲めとの勧めにイエスと答え続け、さらには、床に倒れてしまったあとでも飲み続けようとしているところです。
What is funny about this cartoon is that even after he has got drunk, he continues to say yes to offers of more drink, and that he tries to continue to drink even after he finally fell down on the floor.
練習問題7(P.267)の正解で、このdrinkは「飲み物」や「お酒」の意味なので可算名詞扱いです。だから、more drinksと「s」が必要です。それにしても、「次々と飲み物を勧める」の方はちゃんとone drink after anotherになっているのに、「もっとお酒を飲めという勧め」がoffers of more drinksになってないのは不思議です。ま、ケアレスミスって所でしょう。あ、「可算名詞の-s、-es」のケアレスミスがもう1つありました。
この表現は、破られてしまった新年の誓いに関してしばしば使われる。
It is often used about broken New Year’s resolution.
練習問題5(P.263)の4の正解で、「新年の誓い」がNew Year’s resolutionと単数形になってしまってます。「決意」とか「抱負」の意味のresolutionは可算名詞で、人間は欲張りで「あれもしたい、これもしたい」となるのが普通だから、「新年の誓いを立てる」はmake New Year(‘s) resolutionsと「s」が必要です。もし、1つに狙いを絞るのであればmake a New Year(‘s) resolutionとします。
僕らが普段使っている日本語は、数にとてもいい加減な言語です。だから、教室に机が1つあっても「机がある」、たくさんあっても「机がある」となって単複の差が全く表現されません。そんなわけで、僕らが英訳したときに犯すミスの大半が「冠詞」と「不可算名詞の-s、-es」です。減点幅は小さくても、数が多いと致命傷になります。くれぐれも注意をすることです。

4 Comments

  1. 崖っぷちアラフォー wrote:

    こんばんは 藪下先生
    先生に質問なのですが、先生が今度開かれる特殊講義の英作文講座ですが「基本英文700選等を覚え・・・」とありました。
    700選は巷の書評で(現役ではないので巷がネットの書評で申し訳ないのですが)「文章が硬い、表現が古臭く、今時こんな表現ネイティブも使わない、解説が殆ど無くて覚えづらい・・・」などなどありました。
    私も個人的には解説が殆ど無いので、「藪下先生みたいに聞けるような先生がいないと使いにくいなぁ」と感じたのですが、現場で教えているプロの先生の評価はどんな感じなんでしょうか?
    やはり藪下先生も生徒に700選を暗記しなさいって勧めているのですか? それとも他の参考書を薦めているのでしょうか?
    先生のお薦め英作文参考書を教えていただければ幸いです。
    PS 最近猛暑が続きますね。お体には気をつけて下さいね。

    日曜日, 7月 29, 2012 at 8:15 PM | Permalink
  2. yabu wrote:

    崖っぷちアラフォーさん!なかなか鋭いご指摘です。「基本英文700選」の悪評は耳にしています。伊藤和夫氏は本当に意地悪ですよね。「700選」は、彼の講義や書籍から抜粋された例文ですから、これだけ読んでもさっぱり分からないはずです。最近では、言葉遣いをあらため、時代に合わない件(くだ)りを書き直して新版が出ているみたいですが、伊藤和夫氏はすでに天国ですから、彼に直接質問することはもうできませんよね。あ、薮下が生徒達に言いたかったのは、英作文の勉強を全くやらず、素のままでは特殊講義に出席できないと言うことです。ちゃんと勉強するのなら、この「700選」じゃなくても、「構文150」でも「英借文」でも何でも良いわけです。質問があれば職員室か薮研に来てくれれば良いのですからね。
    恥ずかしながら、薮下はあまり(いや、ほとんど)参考書に目を通したことがありません。読んで面白く、とっても分かりやすい参考書ってなかなかないですよね!ですから、参考書を読む作業は苦痛以外の何ものでもありません。それに「大矢英作文」も同じ様な事情で、良く読まずに生徒に勧めておいてから、内容のひどさに後で愕然しているわけです。「検証・大矢英作文」も、お前が勧めたのだから責任を取れっ!との生徒からの要望で仕方なくやっつけた仕事です。

    日曜日, 7月 29, 2012 at 8:26 PM | Permalink
  3. 委員長 wrote:

    お疲れ様です。質問があります。
    In spite of the ( ) traffic,I managed to get to the airport in time.
    ①heavy ②light 
    ③little ④much
    この問題の解説に「交通量が多い」を表現する場合にheavyもmuchも可能であるが、本問では定冠詞theがついているので、形容詞のheavyを用いて the heavy trafficとする。従って①が正解となる。とあるのですが、この解説を見ても、muchが使えない理由がピンときません。詳しくお教えください。
    あと、
    pick upやlook upの目的語が一語の時、目的語が間に入ってきますが、このように、この前置詞の時は、目的語が間に入るといったような規則は存在するのでしょうか、しないのでしょうか。お忙しいところ申し訳ありませんが、お教えください。

    日曜日, 7月 29, 2012 at 11:23 PM | Permalink
  4. yabu wrote:

    委員長!the much trafficがダメなのは、昔中学の時にやった「a my penはダメ!」と同じ理屈です。つまり、形容詞の中には、2つ以上ダブって1つの名詞を飾るのに使ってはいけないものがあるのです。高校入試までは「冠詞」や「指示形容詞」、「代名詞の所有格」だけで良かったのですが、大学入試では「不定数量形容詞」がこれに加わります。
    ⊿冠詞・・・・・・ a、an、the
    ⊿指示形容詞・・・this – these、that – those
    ⊿代名詞の所有格・my、your、his、her、our、their、its
    ⊿不定数量形容詞・much、some、any、another、everyなど
    だから「the some books」とか「the much traffic」なんて言わないのですよ!一方、heavyは「激しい」とか「極めて深刻な」の意味の普通の形容詞ですから「the heavy traffic」とやっても何の問題もありません。
    そして、pick upやlook upなどの句動詞の間に代名詞化した目的語が割り込むのは、ここ(http://blog.meigaku.ac.jp/yabu/?p=5459)を参照してください。

    月曜日, 7月 30, 2012 at 4:00 PM | Permalink

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