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【講義ノート150】「前否定か後否定か?!」

■今晩は雪は降らないと思います。
I think it won’t snow tonight.(後否定
■今晩は雪が降るとは思いません。
I don’t think it will snow tonight.(前否定
日本語ならどっちも正しい表現だし、英語でも文法的には両方とも間違えはありません。だから、これが正誤問題や文法空所補充4択で出題されることはありません。つまり、これは文法的な「正誤」の問題ではなく書き方の「スタイル」の問題なのです。
例文で話題になっているテーマは「今晩、雪が降るかどうか」です。ここで、上の様に「雪は降らない!」と言ってしまうのは、テーマを否定してしまっていて、もう議論の余地はありません。つまり、非常に高飛車(タカビー:今でも言うのかな?)な言い方なわけです。それに対して、下の英語はテーマは否定せずに自分はそうは思わないといっています。テーマを否定していない分、とても温厚でやさしい表現になっています。これは相手に対する配慮なわけですね。つまり、thinkやsuppose、believeなどの「思考系の動詞」は前否定の方がやさしいのですが、後否定が間違っているわけではありません。
■彼女が来ないと良いのにと思う。
I hope [that] she won’t come.(後否定
I don’ t hope [that] she will come.(前否定×
■彼女は来ないと思う。
I fear [that she will not come.(後否定
I don’t fear [that] she will come.(前否定×
一方、hopeやfearなどの「希望系の動詞」は必ず後否定になります。だから、こっちは正誤問題や文法4択で出題できます。なぜ後否定なのかというと、hopeは「好ましいことが起こればいいなあと思う」、fearは「好ましくないことが起こらなければいいなあと思う」です。だからhopeやfearを否定文にすると、「好ましいことが起こらなければよい」とか「好ましくないことが起こればよい」の意味になってしまいますよね。
【第32章 否定(1)】例文=286、287

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