【講義ノート125】「たとえ~でも」
■最後に教室を出る人は誰でも、電気を消しなさい。
Whoever leaves the classroom last should turn off the light.
■たとえ誰が最後に教室を出て行ったとしても、その人は殺人犯じゃない。
Whoever leaves the classroom last , he is not a killer.
途中までは全く同じ英語だけど、意味が全く違うでしょ!上の方は今まで勉強してきた複合関係代名詞、下が今回勉強する譲歩です。あ、譲歩というのは、人に道を譲るように、先ずは自分の意見を引っ込めておいて相手の意見を認めてやります。そして次にそれをひっくり返して、自分の主張を強調する表現のことを言います。だから、ここでやる「たとえAだとしてもB」も一種の譲歩表現なわけです。これを複合関係詞の「譲歩用法」と呼びましょう。一方、上の方の「誰でも」「何でも」「いつでも」「どこでも」は、特定の人や場所を指すのではなく不特定の人や場所を広く囲っているので「不定用法」と呼びましょう。ま、呼び方はどうでも良いのですが、複合関係詞には2つの用法があることを覚えておいてくださいね。
じゃあ、どうやってこの2つを区別すればよいのかというと、次の3つです。
①「~ever+文」の直後にコンマ(,)があるなら「譲歩」
②「~ever+文」を消したら文が成り立たなければ「不定」
③「~ever+文」を消しても文が成り立つなら「譲歩」
「たとえ~だとしても」の譲歩表現は、オマケの条件ですから「副詞」です。だから、オマケの副詞がなくても「言いたい文(主節)」さえあれば文は成立します。一方「誰でも」「何でも」は主語や目的語(何を)になるので、消したら文が成り立ちませんから「不定」です。あ、でも複合関係副詞の「いつでも」「どこでも」「どのようにしても」はオマケの副詞ですから、消しても成り立つので注意が必要です!ま、①でほとんど判断ができるので、②③は忘れてしまってもOKです。じゃあ、実際に試してみましょう。
■彼が君に言うことは何でもやりなさい。
Do whatever he tells you.(不定)
■たとえ彼が君に何を言おうとも、それはウソだ。
Whatever he tells you,it isn’t true.(譲歩)
上はコンマがなくて、目的語(=何を)のところに来ているので消したら文が成り立たないから「不定」。下はコンマがあって、消しても文が成り立つので「譲歩」。
■君が行くところならどこへども、僕はついて行きます。
I will follow you wherever you go.(不定)
■たとえ君がどこへ行こうとも、警察は君を見つけるだろう。
Wherever you go,the police will find you.(譲歩)
上はコンマがないので「不定」。下はコンマがあるので「譲歩」。whereverは複合関係副詞なので、消してもどちらも文が成り立ってしまうので②③では判断できない。
譲歩には次のような書き換え表現も良く出題されます。matterは「問題」だからno matterで「そんなことは問題ではない」くらいの意味になります。だから「たとえ誰がしようとも」が「誰がしようとも問題ではない」になるわけですね。
Whoever leaves the classroom last, he is not a killer.
=No matter who leaves the classroom last, he is not a killer.
Whatever he tells you, it isn’t true.
=No matter what he tells you, it isn’t true.
Wherever you go, the police will find you.
=No matter where you go, the police will find you.
Whenever you want to come and see me, you are welcome.
=No matter when you want to come and see me, you are welcome.
However much I love you, you are another’s wife.
=No matter how much I love you, you are another’s wife.
【第27章 関係詞(4)】例文=230~231
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This was written by
yabu. Posted on
火曜日, 5月 15, 2012, at 9:14 AM. Filed under
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