【講義ノート116】「何でも飾れるasとwhich」
■彼は茶色のスーツを着ていた。そして(ちなみに)、それはイタリア製だった。
He wore a brown suit ,which was made in Italy.
■彼はお化けなんか怖くないと言った。でも、それはウソだった。
He said that he wasn’t afraid of ghosts ,which wasn’t true.
■昨日は一日中雨が降っていた。そして(ちなみに)、そんなことは分かっていたけどね。
It rained all day yesterday ,which I expected.
「コンマ+関係代名詞」ですから、「コンマの位置で文を「。」で終わらせて、and、but、becauseのどれかでつないで、先行詞を主語にして後半文を訳出しろ」のルールに従います。そして、「コンマ+which」のときには、先行詞が直前の名詞だとは限りません。一番上は直前の名詞ですが、2つ目はthat+文(名詞節)が、3つ目は前の文全部が先行詞になってます。つまり、「コンマ+which」は何でも飾れるわけです。
■若者にはよくあることなのだが、彼は自信過剰だ。
He is overconfident,as is often the case with young people.
=As is often the case with young people, he is overconfident.
何でも飾れるのは「コンマ+which」だけではありません。「コンマ+as」も文全部を先行詞にできます。でも as のスゴイのは、下の例文の様に、飾られる文が「先行」する必要がないことです。言い換えると、先行詞が関係代名詞 as の後ろに来てもOKなのです!と言うことは、as is often the case with人は熟語化してしまっているわけです。これ以外にも、熟語化した関係代名詞のasにはこんなのもあります。
■君の話を親身になって聞いてくれるような友達を選びなさい。
Choose such friends as will listen to you carefully.
■これは僕がロンドンで買ったのと同じ種類の財布です。
This is the same wallet as I bought in London.
■ここにいる人はみんなAKBのファンです。
As many people as are present are AKB fans.
「such A as B」で「BのようなA」、「the same A as B」で「Bと同じA」、「as many A as B」で「Bであるところの全てのA」の意味の熟語です。あ、asじゃないのですが次の表現も覚えておいてください。
▼これは僕がロンドンで買った財布だ!
This is the same wallet that I bought in London.
「the same A that B」だと、「Bと同一のA」の意味になり、ロンドンで買った財布が紛失したのだけど、ここにある!くらいの状況になります。 それでは類題を解いてみましょう。
【類題】
He pretended ignorance, ( ) made me still more angry.【②】
①what・・・・・・②which
③that・・・・・・・④whom
■彼は僕のことを無視した。そして、そのことで僕は一層腹が立った。
He was late for school today, ( ) is often the case with him.【③】
①what・・・・・・②which
③as・・・・・・・・・④ that
( ) was natural in view of his past, he was living in a shabby house.【④】
①What・・・・・・②That
③Such・・・・・・・④As
■彼の昔の考え方では当然のことなのだが、彼は簡素な家で暮らしていた。
I have the same watch ( ) you have.【①】
①as・・・・・・・・②like
③what・・・・・④which
■僕は君のと同じ時計を持っています。
Do not trust such friends ( ) praise you to your face.【①】
①as・・・・・・・②that
③what・・・・④which
■面と向かって君のことをほめる様な友人を信じてはいけない。
As many men ( ) came were caught.【①】
①as・・・・・・・②that
③what・・・・④which
■来た人はみんな捕まった。
・
【第25章 関係詞(2)】例文=222
・
This was written by
yabu. Posted on
火曜日, 5月 8, 2012, at 7:26 AM. Filed under
「ヤバイ英文法」. Bookmark the
permalink. Follow comments here with the
RSS feed. Trackbacks are closed, but you can
post a comment.
2 Comments
It is very interesting to me that the cautionary part
of the tale seems to be ignored by modern society, which tends only to
focus on the money-making aspect of the golden touch.
手に触れるものすべてを金に変えることがもつ金儲けの面 だけにもっぱら関心
をもつ傾向にある現代社会によって,この話の警告的な部分が無視されているよ
うに思われることは,私にとって極めて興味深い。
文の前後関係がないので理解し難いかもしれませんが、このように ,which は and,but,because以外で訳すこともあるんでしょうか。
僕はtendsを2つ目の動詞だと思って、
〜して、そして で繋げたので変な訳になってしまいました。
前後の脈絡が分からないので何とも言えないのですが、この模範解答は間違っていると思います。京都大学の和訳なら、不正解と判断されます。なぜなら、この解答は制限用法の訳出になっているからです。コンマがあるということは、そこで文が区切れるわけです。確かに、andやbutでは上手く行きません。だから、おそらくbecauseでしょうね。こんな具合です。
「この話の警告的な部分を現代社会が無視しているらしいことは、僕にはとても興味深い。なぜなら、現在社会では、手に触れるものを金に変えるという金儲けの面だけに注目が集まるのだから。」
Post a Comment