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【講義ノート105】「鯨の公式」

「鯨がほ乳類なのは、馬がほ乳類であるのと同じだ」を「鯨の公式」と呼んでます。これの類似表現は、no、not、less、moreの組み合わせのパターンから次の4つができます。出題傾向を考えると、最初の3つと最後の1つとを分けて覚えると良いでしょう。
A is no less B than C is D.・・・「AがBであるのはCがDであるのと同じだ
A is not less B than C is D・・・「AがBであるのと比べると、まさるとも劣らぬくらいCはDである」.
A is no more B than C is D.・・・「AがBでないのはCがDでないのと同じだ
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A is not more B than C is D・・・「AがBなのはCがDほどではない」.

 

■お金の使い方を学ぶのは、貯め方を学ぶのと同じくらい大切だ。
Learning how to spend money is no less important than learning how to save money.
■遊びは、勉強にまさるとも劣らないくらい(=と同じくらい)子供達にとって重要である。
Playing is not less important for children than studying.
■睡眠を過剰にとることは食べ過ぎるのと同じくらい健康に良くない。
Sleeping too much is no more healthy than eating too much (is).
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■彼は私ほどビックリしてはいなかった。
He was not more surprised than I (was).
=He was less surprised than I (was).
=He was not so surprised as I was.
=I was more surprised than he (was).
最初の3つは肯定、否定の違いはありますが、結局「同じだ」と言ってます。no は「ゼロ」だからマイナス・イメージ、more は「多い」のでプラス・イメージです。だから「マイナス×プラス=マイナス」で「否定」と覚えます。一方、less は「少ない」のでマイナス・イメージで、not や no もやっぱりマイナス・イメージだから「マイナス×マイナス=プラス」で「肯定」と覚えます。
・no(-)×more(+)=マイナス=否定
・no(-)×less(-)=プラス=肯定
・not(-)×less(-)=プラス=肯定
最後の1つは、「~ほど・・・ない」の劣勢比較です。書き換えパターンは次の4つです。彼も僕も両方とも驚いたという意味では同じなのですが、彼の驚き具合は僕ほどではなかったと言いたいわけです。このことは、ここで見た白雪姫の例文と同じで、「継母は白雪姫ほど美しくはなかった」とは言うものの二人とも美人なわけで、決して継母と白雪姫をブスだとは言ってはいませんでしたね。
・A is not more~than B
・A is less~than B.
・A is not as[so]~as B.
・B is more~than A.
 【第23 比較(3)】例文206~207

4 Comments

  1. ポッキー wrote:

    質問なんですが、make sense =意味を為す と教わったことがあります。だけれど辞書で調べると賢明である、理解する等の意味しか出てきません。本当に意味を為すという意味は存在するのでしょうか?

    火曜日, 2月 7, 2012 at 3:12 PM | Permalink
  2. yabu wrote:

    ポッキー君。初投稿を歓迎します。ポッキー君の言うとおり、make senseの原義は「意味をなす」です。「意味をなす」の反対は「意味をなさない」です。「この文章は意味をなさない」とは「この文章は筋が通っていない」と同じで、だから「この文章は理解できない」わけです。逆に、「意味をなす」ということは「筋が通っている」わけですから「理解できる」のです。
    ■それは筋が通っている=なるほど=それはごもっともです=それは言えてるね=それは賢明な判断です。
    That makes sense.
    ご質問の「賢明である」は、このような流れの中で出てきた訳語でしょうね。薮下はあまり好きな訳語じゃないですがね。

    火曜日, 2月 7, 2012 at 8:32 PM | Permalink
  3. ポッキー wrote:

    解答ありがとうございます!
    質問の続きなのですがmake senseを
    このような英作文の場合に使えますか?
    (用法がいまいちわからなくて…)
    とまるというのは文字通りとまることであって、駐車など論外である。
    この文の「とまるというのは文字通りとまることであって」 の部分を
    この言葉はとまるという意味を為すと捉えて
    This ward make sense stop there
    と書くのは間違っていますか?
    二度もすいません….

    火曜日, 2月 7, 2012 at 8:49 PM | Permalink
  4. yabu wrote:

    ポッキー君。昨日は高校の一般入試で、監督や採点の合間を縫って質問にお答えしたのですが、採点作業後は疲労困憊してしまってすぐに帰宅しました。そのせいで返信が遅くなりました。あ、いつも即答はできませんのでそのつもりでいてくださいね。
    さて、「意味をなす」と「意味する」とは全く別の表現です。「Aは意味をなす」とは、「Aは筋が通っていて理解が出来る」でしたね。一方「AはBを意味する」は「AはBである」、「AはBのことを言う」、「AはBを指す」の意味です。ご質問の日本語は「それは文字通り車を止めることを意味していて、車を駐車することではない」と言い換えられます。つまり、「それは文字通り車を止めることであり、車を駐車することではない」というわけです。薮下なら、この様に英訳します。
    ■止まるというのは文字通り止まることであって、駐車など論外である。
    Literally it means stopping a car, never parking it.
    ポッキー君の英語は1つの文に動詞が2つあります。接続詞もないのに1文に2動詞は御法度です。つまり、makeで1つ、stopで2つです(君のThis wordですが、これだと1つの単語を指します。2つ以上の単語で構成されているのならThese wordsになります。もし3単現の主語なら動詞はmakesにならないといけません)。make senseは「V+O」の第3文型を作ります。senseは「意味」という名詞です。だから、This makes sense.で文の根幹部は完結しなければなりません。これで「S+V+O」が完成しているわけです。その直後にstop thereというV+Mは絶対に来ません。「論外」なんてのは単なる強調ですから、not parking itとする代わりにnever parking itとすればOKです。
    ポッキー君にアドバイスをするのであれば、先ず「英語を書くための文法」を勉強することをお勧めします。日本語と英語の違いを意識して、僕ら日本人が間違えやすいポイントを解説してくれている英作文用の参考書を1冊やってみてください。『大矢英作文講義の実況中継』が良いでしょう。次に、頻出表現を短文で覚えます。例えば『これが英作文―「英借文」から始まる英作文の学習』の例文を暗記します。そうすれば、後は暗記した短文を組み合わせるだけで英語になります。多少は変な英語でも、文法的に間違いがなければOKです。最後に、演習です。ここで「日本語の読み替え」という作業を勉強する必要があります。いままで覚えた英作のための「文法」と「短文」を生かすために、問題文の日本語を「書き換える」作業に慣れることが必要となります。ここでは、誰か英語の先生に添削をしてもらった方が良いでしょうね。ポッキー君はまだ高2ですよね。時間は十分あるので、1つ1つを確実に会得することです。

    水曜日, 2月 8, 2012 at 8:10 AM | Permalink

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