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悪魔の語法(動詞編35)4型クズレ【to誰に+ 何を】番外編

第4文型の他動詞は「誰に+何を」の語順をとるのですが、それが「to 誰に+何を」の様にちょびっとクズれたものを「4型クズレ」と(薮下が勝手に)呼んでます。今回は「to 誰に+何を」の番外編です。
■彼女は部屋が小さすぎると僕に不平を言った。
She complained to me that the room is too small.
complain はもともと自動詞だったので、例文の様に「何を」のところに「that+文」は来ませんでした。じゃあ complain は本来どんな使い方なのかというと、こんな具合です。
▼彼女はその部屋のことで僕に不平を言った。
She complained to me of the room.
この様に「to of 」で「で不平を言う」が普通でした。「部屋が小さい」と言いたければ、前置詞+動名詞でこう言いました。これは my going のことシリーズです。the room’s being small の [‘s] が落ちたわけですね。ことシリーズを忘れた子はここで復習してください。
▼彼女はその部屋が小さすぎると僕に不平を言った。
She complained to me of the room being too small.
ところが、時代の流れと共に「to 誰に+何を」 に影響されて用法が混ざってしまいました。言い換えると、自動詞が他動詞化したわけです。これってすごいよね!
■彼は僕にお宅に伺います、と答えた。
He replied to me that he would come.
reply も「答える to 何に」の自動詞の用法が中心でした。
▼彼はその質問に答えた。
He replied to the question.
=He responded to the question.
=He answered the question.
でも、やっぱり「to 誰に+何を」に影響されて用法が混ざってしまいました。それだけ「to 誰に+何を」の語順は強烈なわけですね。それでも、あと50年も経つと「to 誰に+何を」はきっと、時の流れと共に角が取れて「誰に+何を」になってしまうはずです。見ててごらん!
ま、「to 誰に+何を」で使う complain や reply が文法・語法問題で問われることはまずないでしょう。だからこれは番外編なんです!さて、今後の「悪魔の語法」は来週から始まる進学講座と連動します。ですから、次回の更新は来週になります。お楽しみに!

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