<質問>
TOEICとセンター試験 どちらが難しいですか?TOEICはセンター試験みたいに対策をすれば8割9割とれる気がしますが気のせいでしょうか?
<回答>
卒業した先輩が薮研を見てくれていることを心から嬉しく思います。さて、TOEICの難易度のことですが、センター試験が目指しているのがアメリカのSATという大学進学適性検査で、これの外国人バージョンがTOEFLやTOEICです。つまり、センター試験はTOEICを目指しているといっても過言ではありません。要は文科省は大学入試のハードルを下げて資格試験化したいわけです。その意味では先輩の言うように、センター試験もTOEICもそんなに難しい試験ではありません。
でも、大学入試を突破した学生は、英語を日常的に読まなくなるので、途端に英語力が落ちてきます。大げさに言うと、人生での英語力のピークは大学受験時だと言うことです。大学生になって毎日英文を読むことがなくなると、TOEICに結構苦戦しますよ。入試直後にTOEICの読解問題を解いてみると、もの凄く簡単に思えるのですが、時間が経つにつれて解きづらくなります。また、大学入試の語彙力はせいぜい2000語レベルですが、TOEICでは最低でも5000語は知っていた方が良いでしょうね。
文法・語法でも、入試では絶対に出題されないような選択肢の組み合わせが起こります。これも入試で要求される語彙力よりもTOEICの語彙力の方が高いことを示しています。例えばこんな問題です。
The situation will (・・・) that you should contact him at once.
(a) require・・・・(b)request・・・・(c)requiem・・・・(d)requisite
(c)レクイエムや(d)必需品は名詞なので空所には入りません。だからrequireとrequestの簡単な2択問題なのですが、大学入試レベルでは2つとも「要求する」の意味で、目的語にthat+文を取り、文中に「べきshould」が来るとしか習いません。だから、どっちも正解のように感じるはずです。この問題の発想は、「requestは人が主語、requireは人もモノも主語になる」です。だから正解は(a)requireとなります。本当のことを言うと、requestもモノ主語を取ることがあります。でもそれはletterなどの特殊な場合で、TOEICには絶対に出題されません。ほらね、結構むずかしいでしょ!
結局、TOEICの攻略は語彙の攻略です。入試とTOEICとの語彙力ギャップをちゃんと埋めさえすれば大丈夫。問題になっているポイント自体はセンターとあまり変わりません。先輩、頑張ってくださいね!質問はいつでも大歓迎ですよ。
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