キュウべぇ君からの質問
<質問> まだ少し分かりません…
先生の解説を読んだ限りでは代名詞thatは具体的に特定の物を「これ」とか「あれ」と指さす事が出来る場合に用いる事が出来るという事だと思うのですが、それでは解説の例文に出ていた
This was not the reception [that] he had anticipated, nor was it the one that he was prepared to tolerate.
の場合sortやkindがない、つまり「これ」とか「あれ」と指さす事が出来るのですからthatで受けてはいけないのでしょうか?
<回答> キュウべぇ君はもうすでに「同じ名詞の繰り返しを避ける that と the one 」の違いを知っていると思って、説明を省略してしまいました。では、あらためてここで説明しましょう。that も the one も両方とも特定の「それ」や「あれ」を指すのですが、例文に出てきた「応対(reception)」には色々あって、例えば 「彼が期待していた応対」には、松本震災大臣じゃないですが、「相手よりも先に部屋にいて待っていること」とか、「冷たい飲み物を予め用意しておくこと」とか「部屋をきちんと片付けておくこと」など、いくつかある中から特定の1つを選んでいるのでthe one(色々ある中の特定の1つ)なのです。では、thatを用いる典型的な例文を見てみましょう。こんなのをよく見ますよね。
■日本の人口はイギリスの人口よりも多い。
The population of Japan is larger than that of Britain.
さて、「日本の人口」が1つ、2つ、3つとか、「イギリスの人口が」1つ、2つ、3つなんて数えないでしょ!つまり、特定の「それ」や「あれ」であっても、いくつかある中の1つを指すのではなく、それしかないものを「それ」と指さしているのがthatなのです。
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