構文053「無生物主語構文」第5回「興味を持たせる系」
無生物主語構文の最終回です。中間試験の範囲もここまでです。頑張っていきまっしょい!さて、中学の時に次の慣用表現を習いました。
■僕は英文学に興味があります。
I am interested in English literature.
■僕は長い時間運転したのでとても疲れています。
I am very tired after a long drive.
でもこれって、どう見ても受け身ですよね。なのに「~される」と言う受け身の訳はついていません。逆に、心の状態を説明する進行形になってます。つまり、受け身なのに進行形の訳が付いているわけです。中学時代、これは熟語だから「人is interested in 事」「人is tired with 事」とそのまま覚えろと言われましたよね。理由も説明せずに、ただ覚えろと言うだけなら、教師は不要でしょ!
実はこれは、薮下が授業で「させる系の他動詞」と呼んでいたやつですが、第53構文第1回の「させる系」と紛らわしいので、ここでは「させる系の他動詞」ではなく「興味を持たせる系」と呼ぶことにします。「興味を持たせる系」の動詞には次のようなのがあります。
◇良い心の動き
びっくりさせる:surprise、bewilder、astonish、amaze、frighten
興味を持たせる:interest、amuse
興奮させる:excite
満足させる:please、satisfy、content、delight
◇悪い心の動き
びっくりさせる:surprise、bewilder、astonish、amaze、frighten
当惑させる:puzzle、perplex、confuse、disturb
いらつかせる:irritate、annoy
失望させる:disappoint、depress、tire、bore
日本語では「びっくりする」「興味を持つ」「興奮する」「満足する」と発想します。気持ちが勝手にそう「なる」わけですね。一方、英語では「びっくりさせる」「興味を持たせる」「興奮させる」「満足させる」と発想します。つまり、物が人をびっくり「させる」わけです。ここにも「なる」の文化と「させる」の文化が色濃く出ていますね。発想が根本的に違うわけですから、「興味を持たせる系」はそのままでは日本語になりません。ですから、「興味を持たせる系」だと意識して「させる」を「なる」に変換してやる必要があります。そして、普通なら「人はする、モノは人によってされる」で良いのですが、「興味を持たせる系」では「人はされる、モノはしている」になります。言い換えると「人is -ed」「モノis -ing」になるわけです。
■英文学は僕に興味を持たせる→僕は英文学に興味を持っています。
English literature interests me.
このタイプは、モノ主語のままでは日本語にはなりません。だから人を主語にしてI am interested in English literature.で訳出してやります。
■僕は英文学に興味を持たされている→僕は英文学に興味を持っている。
I am interested in English literature.
「人is -ed」の形になってますね!これは受け身の形なのだけど、日本語にする際には状態の進行形で訳出します。
■英文学は僕に興味を持たせている→英文学は僕にはおもしろい。
English literature is interesting to me.
「モノis -ing」の形になってますね!これは進行形の形なのですが、日本語にする際には進行形ではなく、感情を表現する形容詞として訳出します。
それでは、類題を解いてみましょう。
He could not help ( ) with his lot.【④】
①satisfying・・・・・・②being satisfying
③be satisfied・・・・・④being satisfied
■彼は自分の運命に満足せざるを得なかった。
Standing there on top of Mount Fuji was an ( ) experience.【③】
①amaze・・・・・・②amazed
③amazing・・・・④amazingly
■富士山の頂上に立つことは素晴らしい経験だった。
He looked ( ) with his college life.【①】
①pleased・・・・・②pleasant
③pleasing・・・・④to please
■彼は大学生活が気に入っているように見えた。
No topic is ( ) if you are not interested.【③】
①interest・・・・②interested
③interesting・④interestingly
■興味を持たなければ、どんな話題も面白くなんかない。
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This was written by
yabu. Posted on
土曜日, 5月 7, 2011, at 10:50 AM. Filed under
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18 Comments
金曜のアブラ・ゼミ 第1回の文章番号7と9の訳を、教えてください!
了解しました。(7)は「この歯は門歯と呼ばれているが、その他の大半のほ乳類と違い、齧歯類の門歯は成長し続ける」、(9)は「その上、齧歯類は口の周りにとても強い筋肉もついている。そして、そのおかげで齧歯類は木の実や種の殻をかみ切ることができるのだ」です。
お久しぶりです。今日、連想記憶術で英単語を覚えていて、ふと、疑問に思ったのですが、英単語の発音記号の隣に表記されている数字は何を意味しているんですか。何か規則があるなら教えてください。
本当に久しぶりですね。あの数字は、TOEICでの出題頻度だと考えてください。数字が大きいほど、出題率が高いということです。ま、今は無視してください。
1学期中間のテストのこれだけ英文法の範囲を教えてください。
定期テストに「これだけ英文法」は出題されませんよ!
こんにちは
早急に伺いたいのですが英検の準二級を受けようと思うのですが学校での締切っていつまででしたか?
明日申し込もうと思っていたのですが友達が「今日までじゃね?」と言っていて心配です
少々の遅れはなんとかなります。すぐに明日、薮下のところへ持ってきてください。
ありがとうございます
お金も一応持っていきますね
了解しました。
こんばんは。
これだけ英語構文をプリントで勉強したいのですが家で印刷ができません。
できればでよいので明日プリントをいただけないでしょうか。
了解しました。朝、8:10分までに職員室に来てください。帰りにはきっと売り切れてますよ。
明日の中間テストについての質問が2個あります。
一つ目は、これだけ英語構文なのですが、一年生のときにもらったプリントには穴抜きがしてありましたが今回もらったプリントには穴抜きがありません。図々しいのは承知ですが穴抜きの資料を藪研に乗せていただけないでしょうか?
ふたつ目は、アブラゼミについてです。
僕はアブラゼミを受けてないのですが、第一回のアブラゼミのロジックは黒い部分に白地抜きしてある所と考えてよいのでしょうか?
長文失礼いたしました。
慶太郎君(この字で良かった?)!頑張ってますね。これだけ英語構文の穴抜き問題は今回はありません。以前配布したのは全部当該範囲の入試問題です。今回のはもっと簡単な空所補充問題で、選択肢付きです。ですから、薮下が指示したとおり、日本語を見ながら英語を3回書けば、たぶん全部正解できます。さて、アブラゼミについては、慶太郎君の言うとおり白黒反転文字がロジックです。では、慶太郎君の健闘を祈ってますよ!
了解しました。
あともうひとつ、シス単の前置詞補充の問題に日本語訳はついていますか?
はい、しっかり着いてますよ!
またまた質問です。
今度は本文についてです。
13~15のbring back=fixの書き換えということですが、13はYou don’t know how to bring salmon back to a dead riverはbringとbackの間にsalmonが入っていて書き換えの方法がわかりません。また14はただ単純にbring backをfixに変えてあとは全部そのままと言うことでしょうか?
あと、10のhear aboutをhear ofに書き換えるときはそのままhear abouuをhear ofに変えてあとはそのまま位置も変えず移せばよいということでしょうか?
bring back Aでもbring A backでも、どちらも「Aを元の状態に戻す」です。hear of Aもhear about Aも、どちらも「Aについて耳にする、Aの消息を聞く」です。
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