■彼女は看護師だったみだいです。
She seems to have been a nurse.
さて、ここでもう1度発想を変えてみましょう!どう変えるのかというと、seemを「みたいだ」の意味の自動詞と捉(とら)えるのではなく、seem to で助動詞だと考えるのです。だって、「~to」は助動詞記号でしょ!一々「彼女が看護師だったこと」を不定詞の完了形で表現しようとするのではなく、seem toを助動詞だと考えた方が簡単です!つまり、She was a nurseのwasの直前に「みたいだ」の意味の助動詞seem toをはめ込んでやるのです。助動詞の後ろは原形なので、wasがbeになってしまうと過去が表せませんね。だから「過去かこが表せないときのhave+過去分詞」を使うのです。すると、seemはこうなります。
■彼女は怒っているみたいだ。
ⅠShe seems angry.
ⅡShe seems to be angry.
ⅢIt seems that she is angry.
seemには3つの使い方があります。Ⅰは「A is B」のisの代わりにseemを使う用法、Ⅱはさっき説明した助動詞seem toをbe動詞の直前にはめ込む用法。Ⅲは形式主語を使ってIt seems(その様であるみたいだ)と言っておいてから、そんな様子って何かをthat+文の真主語で説明している用法です。簡単に、Ⅲの用法のthat以下が基本形となり、そのbe動詞をseemに入れ替えてのがⅠ、そのbe動詞の前に助動詞seem toをはめ込んだのがⅡだと発想します。
「みたいだ」のパターンは次の4通りあります。これは英語の時間表現のパターンでもあります。
①「seem(みたいだと今思っている)」+「She is angry(彼女は今怒っている)」
=彼女は今怒っているみたいだ。
②「seem(みたいだと今思っている)」+「She was angry(彼女は昔怒っていた)」
=彼女は怒っていたみたいだ。
③「seemed(みたいだと昔思っていた)」+「She was angry(彼女は昔怒っていた)」
=彼女は怒っているみたいだった。
④「seemed(みたいだと昔思っていた)」+「She had been angry(彼女は大昔怒っていた)」
=彼女は怒っていたみたいだった。
①は「今-今」、②は「今-昔」、③は「昔-昔」、④は「昔-大昔」。③と④よく分からなければ話を具体化してしまうと良いでしょう。あ、大昔は「大過去」と考えてください。
③「昨日下校するときにみたいだと思った」+「彼女は昨日下校するとき怒っていた」
=昨日下校するとき思ったのだが、彼女は怒ってるみたいだった。
④「昨日下校するときにみたいだと思った」+「彼女はその前日怒っていた」
=昨日下校するとき思ったのだが、彼女はその前日怒っていたみたいだった。
じゃあ今度は、入試に良く出るⅡとⅢの2つを使って、この4つのパターンを英語にしてみましょう。
■①彼女は怒っているようだ。
ⅡIt seems that she is angry.
ⅢShe seems to be angry.
■②彼女は怒っていたようだ。
ⅡIt seems that she was angry.
ⅢShe seems to have been angry.
■③彼女は怒っているようだった。
ⅡIt seemed that she was angry.
ⅢShe seemed to be angry.
■④彼女は怒っていたようだった。
ⅡIt seemed that she had been angry.
ⅢShe seemed to have been angry.
一見すると、Ⅱは簡単なのですが、Ⅲがとても難しくて覚えきれない気がします。でも、コツをつかめばとても簡単です。そのコツとは何かと言うと、「時間にズレがなければ原形、時間にズレがあればhave+過去分詞」と考えることです。つまり、①「今-今、」③「昔-昔」には、みたいだと思っている時間と彼女が怒っている時間にズレはありません。一方、②「今-昔」、④「昔-大昔」にはその間にズレがあるわけです。だから①③は原形、②④はhave+過去分詞になってますよね!あ、日本語訳にも注目してください。時間にズレがないときは、両方とも現在形の訳「彼女は怒っている」が付いてますよね。特に③では、英語はshe was agnryと過去形なのに、日本語は「彼女は怒っている」と現在形になっているのに注意してください。日本語の時間表現は頭の中に基準があって、現実時間とはちょっとズレるのが特徴です。ま、これは国語の先生にでも聞いてみてください。
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