<質問>
次の英文のuntil well into the 1920sの文構造はどうなっているのですか?untilは接続詞か前置詞ですよね?untilが前置詞ならば直後には名詞が来るし、untilが接続詞ならば直後には文がが来ますよね?でも、どう考えてもwell into the 1920sは副詞です。こんな英文は可能なのでしょうか?
There were virtually no books on the subject until the last decades of the 19th century, and very few until well into the 1920s.
(名古屋大学)
<回答>
AKB47君、先日はAKB48の新曲CD、どうもありがとう。iPhoneに入れて聞いてます。でも、教室に入っていったら大音量でCDが鳴っているなんて体験は初めてで、とても感動的でした。さて、最近よく勉強してますね!もしコンマの直後のandがなければ、前回の質問と同じ「添加」でしたが、今回はちゃんと接続詞andが付いてます。ま、andがあってもなくても「新情報の添加」には違いないのですがね。さて、次の例文を見てください。これは、「太陽と月を利用して方向を知る方法(How To Use The Sun and Stars To Tell Direction)」というドキュメントの中の一節です。
■午後になってしばらくは、これを数回繰り返します。
Repeat this several times until it is well into the afternoon.
これを見ると、untilは接続詞で、直後に文が来ているのが分かります。そして、副詞節の中の「主語+be動詞」の省略を使って表すとこうなります。
Repeat this several times until it is well into the afternoon.
副詞節の中の「主語+be動詞」の省略では、主節の方にも同じ主語が出てくるのが普通です。
■若いとき、僕はラジオを聞きながら好きな曲がかかるのを待っていた。
When I was young,I‘d listened to the radio, waiting for my favorite song.
でも、副詞節と主節の主語が違っていても、やっぱり省略が起こります。
■とても疲れているのだけれど、必要なら行きます。
Though I am tired, I will go, if it is necessary.
さて、名古屋大学の訳語はこうなります。
■19世紀の最後の数十年の間までは、そのテーマに関する本は事実上全くなかったし、1920年代に入ってからもしばらくはごく僅かしかなかった。
どうしてこんな意味になるのかというと、wellが「十分に~する」の意味の副詞だからです。次の例文を見てください。
■午後になって
into the afternoon
■十分に午後になって=午後になってしばらくして
well into the afternoon
■十分に午後になるまで=午後になってしばらく時間が経つまで
until it is well into the afternoon
駿台予備校の榎田先生曰く、「until then(その時まで)と言うんだから、until+副詞は可能。ならばuntil well into the 1920sもおかしくない」。確かにinto the 1920sの「前置詞+名詞」は副詞で、副詞wellがさらにそれを飾っているだけだもんね。仰るとおりです!
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