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【講義ノート77】「エキサイトマッチ」って何?

■それはワクワクする試合だった。
It was an exciting game.
■私はたくさんの興奮しているサポーターを見かけた。
I saw a lot of excited supporters.
WOWOWでやっている「エキサイトマッチ(Excite Match)」というボクシング番組があります。どうも「エキサイトする試合」というくらいの意味なのでしょうが、これはひどい和製英語です。先ず、「エキサイトする」という日本語がいけない!なんで「興奮する」とか「ワクワクする」という普通の日本語を使わないんでしょうかね?!それに、どうしても英語にしたいのであれば「Exciting Match」じゃないといけません!だって、excite は「させる系」の他動詞なのですからね。
日本人はどうも英語を「お飾り」くらいにしか思ってない。つまり、日本語で書くよりも英語で書いてある方が「カッコイイ」というわけです。でも、変な英語が出てくる番組を見せつけられるネイティヴは、ハッキリ言って日本人をバカにしてますよ。「アホとちゃうか?!」くらいに思ってます。少なくとも、言葉に対する誠実さは微塵も感じていませんね。だから日本文化は「以心伝心」だなどと切り返しても、頭の良いネイティヴは「ちゃんと言葉で表現できない甘ったれた民族」くらいにしか思ってません!ま、文字を使った契約文化が育たなかった日本では、仕方のないことなのでしょうが、薮下は残念で仕方がありません。
最近のドラマで言うなら警視庁・失踪人捜査課』の mix nats (ミックス・ナッツ??)って何それ?さらに、キムタクのプロモーション・ヴィデオ?『南極物語』に出てくる南極の地名がまるで出鱈目です!えっ?何でお前は南極の地名が分かるのかって?そんなもの、南極の地名なんて欧米に実際にある地名を引っ張ってきてるに決まってるでしょ!あ、プロモーション・ヴィデオも和製英語ですよ!正しくは promotional video です。ナッツの綴りが分からなければ辞書を引いたらどうですか!それに、薮下がよく言う「人はする、モノは人によってされる」の法則が分かっていれば、ナッツ(nuts)は人によって取り混ぜられるんだから、mixed nutsが正しいことくらい分かるでしょ!あ、またちょっと喋りすぎましたね。もう止めます。年末だと言うことで、笑って許してくださいね。
 今日は「分詞形容詞」の話をするんでした。昨日も言ったように「させる系」の他動詞が「分詞形容詞」になります。「させる系」以外にも、自動詞由来の「分詞形容詞」というのがありますが、入試にはほとんど出ません。だって、a sleeping carを「眠っている車」、sleeping beautyを「添い寝してくれる美女」と考えるアンポンタンはいませんからね!あ、また脱線しました。
ここで薮下が言いたいのは、「させる系」由来の分詞形容詞は、叙述用法なら「人is -ed」、「モノis -ing」、限定用法なら「-ed人」、「-ingモノ」の形を取るんだけど、その例外もあるということです。例文はこの規則通りになってます。つまり、ルール通りなら、試合(game)はモノですから、The game was excitingかexciting gameかのどちらかになります。そしてサポーター(supporters)は人ですから、The supporters were excitedかexcited supportersになるわけです。
■興奮しているサポーターが競技場にはいっぱいいました。
There were a lot of excited supporters in the stadium.
■面白いサポーターが競技場にはいっぱいいました。
There were a lot of exciting supporters in the stadium.
supporter は人だから、普通は叙述の「人is -ed」か、限定の「-ed 人」です。上の例文は限定用法で excited supporters となり「試合で興奮させられた」、つまり「興奮しているサポーター」の意味を表現するわけです。でも、この下の例文は exciting supporters となっていて「人のことを興奮させてくれているサポーター」、つまり「面白いサポーター」になってます。じゃあ、この例文は間違っているのかというとそうではありません。

 

人とモノの関係」は普通、「人はする、モノは人によってされる」です。人は歌を歌う、歌は人によって歌われるわけですね。「させる系」の場合も「試合が人を興奮させる、人は試合によって興奮させられる」となり、The match is exciting. 、The supporters were excited at the prospect of going to the match. となったりします。あ、なせ by を使わないかについてはここで一度説明しました。
さて、「人とモノ」以外にも「人と人の関係」というのが当然あって、「人は人を愛する、人は人によって愛される」となる。「させる系」も同様に、「あのサポーターが僕を興奮させる、僕はあのサポーターに興奮させられる」となる。英語にするとThe supporter is exciting.  I am excited about the supporter. となるわけです。ね!「人is  -ing」が出てたでしょ!He is interesting.もこの例外ですよ!これは「させる系」のパターンの「人 is -ed」「-ed 人」、「モノ is -ing」「-ing モノ」の例外として頭の片隅に置いておいてください。あ、また話が長くなってしまいました。ごめんなさい。
【第19章 分詞(1)】 例文157

2 Comments

  1. C510Y wrote:

    すみません。
    質問ではないのですが、
    連想記憶術を見ていて
    小田和正さんの名前が
    ありました。
    毎年やる「クリスマスの約束」
    先生は見ているのですか?
    僕はいち視聴者です。
    では、よいお年を

    木曜日, 12月 29, 2011 at 3:36 PM | Permalink
  2. yabu wrote:

    薮下は小田和正さんの大ファンです。でも、彼が毎年クリスマス・ライブをやっていることを知りませんでした。それにしても、出演者がすごいですね!来年は絶対に見ようと思います。C510Y君にとって来年が良い年であることを祈ってますよ。

    金曜日, 12月 30, 2011 at 9:05 AM | Permalink

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