Skip to content

前置詞って何?(構文041)

前置詞は、その名前から分かるように「名詞の(ことば)」です。だから、前置詞の後ろには必ず名詞が来ます。次の例文を見てください。前置詞afterの後ろには名詞schoolがちゃんと来てますね。
■僕は放課後に友達の家に遊びに行って、全く勉強をしなかった。
I visited my friend after school, and didn’t studied at all.
じゃあ、「お風呂に入った後で」はどうなるのでしょう。「授業の後で」は「(名詞)の後で」だから簡単ですが、「(動作)の後で」はどうすればよいのでしょう。だって、動作は当然「動詞」で表します。でも、前置詞の後ろには名詞しか来ないのだから、こうはできません。
■お風呂に入った後で、牛乳を飲んだ。
I drank some milk after take a bath.(×)
そこで、どうするかというと、動詞を名詞に変えなくてはなりません。それが「名詞」です。正しい英語にすると、こうなります。
■お風呂に入った後で、牛乳を飲んだ。
I drank some milk after taking a bath.(○)
さて、群前置詞は「2つ以上の語が集まって、1つの前置詞の働きをするもの」です。中学の時にこんなのを習ったはずです。
■僕の家の前には高い木がある。
There is a tall tree in front of my house.
このin front ofが群前置詞です。家の裏に木があるならin back of my houseになります。
前置詞を勉強するのに大切なのは、絶対に「英語=日本語」で覚えないことです。例えば、第41構文で使った「理由・原因のwith」を、「with A=Aのために」と覚えちゃいけません。どうしてかというと、「Aのために」と覚えても、それが「海水浴をしたために、風邪を引いてしまった」なのか「海水浴をするために、湘南海岸へ出向いた」なのか区別がつかない。さらに、理由・原因を表す表現は「Aのために」だけではなく、「Aで」「Aのため」「Aせいで」「Aのおかげで」と幾通りもの別表現があるからです。じゃあ、どう覚えるのかというと、こうやります。with youで「あなたと一緒に」ですから、先ず「一緒のwith」。そこから次のように連想します。
一緒のwith」→(2つのモノを一緒に並べて比較するから)→「比較・対照のwith
一緒のwith」→(結果にはそれと一緒にその原因があるから)→「理由・原因のwith
一緒のwith」→(人とモノとを一緒にするのが与えることだから)→「与えるwith
一緒のwith」→(関連のあるモノが一緒にあるから)→「関連のwith
ほらね!withの原義は「一緒にある」です。そこから「一緒に並べて比較する」「結果といつも一緒にある原因・理由」「人とモノを一緒にする行為が与える」「一緒にあるから関連がある」が全部派生しているのが分かるよね!そして、春の集中講義で「熟語の覚え方」をやったとき、atを含む熟語を全部絵にしたのを覚えてますか?結構覚えやすかったでしょ?!このイメージ化も前置詞攻略のポイントです。

2 Comments

  1. ピカチュウ wrote:

    「与えるwith」の意味がチコっと分からないので教えて下さい。

    日曜日, 5月 1, 2011 at 5:03 PM | Permalink
  2. yabu wrote:

    了解です。次の例文を見てください。
    ■校長は卒業生に卒業証書を授与した。
    The principal presented the students with certificates.
    ■その川はこの町に水を供給してくれている。
    The river furnishes this town with water.
    ■高山氏は僕らの学校に多額のお金を寄付してくれた。
    Mr. Takayama endowed our school with a large sum of Money.
    どれも「与える系」の動詞でgiveの仲間です。直後の並び方は「与える+誰に+with何を」になってますね。与えることは、人と物とを一緒にするわけです。「誰に+with何を」をよく見ると「人with物」になってますね!だから、このwithを「与えるwith」と呼んでいます。次の例文を見てください。
    ■蜂は僕らにハチミツを与えてくれる。
    Bees provide us [with] honey.
    ■牛は僕らに牛乳を与えてくれる。
    Cows supply us [with] milk.
    withが[ ]に入っているのは、あってもなくても良いからです。つまり、withは省略できるわけですね。じゃあ、giveやofferの語順はというと「give+誰に+何を」ですから、withは全く不要です。
    ■彼はいい仕事を僕に紹介してくれた。
    He gave me a good job.
    ■彼は良い仕事を紹介してあげると僕に言った。
    He offered me a good job
    giveは「あげる」、offerは「あげようかと提案して言う」です。つまり、giveは実際に物が相手の手に渡りますが、offerはあげようかと言うだけで、実際に物が相手の手に入ったのかどうかは分かりません。それは置いておいて、ほらね!withなんかないでしょ!
    実は、昔は「与える系」の動詞は全部「与える+誰に+with何を」でした。ところが、歴史の流れとともに、だんだん「与えるwith」を使わなくなってきた。provideやsupplyの用法で、米国ではwithは完全になくなってしまってます。だからwithが消滅する途上にあるといえるでしょう。giveやofferの用法では、withの影も形も見受けられません。完全にwithが消滅してしまったわけです。いずれはpresent、furnish、endowもwithが消滅する方向に向かうでしょうね。

    月曜日, 5月 2, 2011 at 1:27 PM | Permalink

Post a Comment

Your email is never published nor shared. Required fields are marked *
*
*