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マーカ抽出法講義(23)

マーカ抽出法講義の23回目です。今回で今年のセンター試験、問5の「内容一致問題」の解き方は最終回です。あと残っているのは設問5でしたね。
問5 Which of the following pictures best matches the description of the portrait in the photo Chitose sent to her grandfather?
根拠文は最終段落の第3文で、こう書いてあります。
あたしは自分のことをお爺ちゃんが描いてくれたように、将来性いっぱいの高校生のチトセとして描きました。また、お爺ちゃんを見たまんま描きました。
I’ve painted myself like you did, as Chitose the high school student with a lot of potential.  I’ve also painted you as I really see you.
→I’ve painted myself as Chitose the high school student with a lot of potential like you didの方がいい。いくら手紙だからと言って、問題文の英語は不自然です。何度も言いますが、こんな変な英語をセンター試験の問題文で使うのはどうかと思いますよ!
設問4だけは倒置していましたが、あとは「設問の順番とストーリー展開が一致」してました。そして、この最終設問も、ちゃんと本文の最後にでてきています。そして、「お爺ちゃんを見たまんま」の方は、次のような具体的説明が続きます。
お爺ちゃんのシワは賢人の証だし、杖は肉体的なハンディーを乗り越えようとするお爺ちゃんの意志のあらわれだし、お爺ちゃんの曲がった腰は持てる力を自分の愛するもの、すなわち芸術活動とあたしにそそいでくれた証左です。
Your wrinkles are proof of your wisdom.  The cane shows your will to overcome your physical challenges. Your bent back shows that you have poured all your strength into what you love the most: your art and me.
ま、これは設問1でやった「彼女が人物画を描くと、実物よりも理想化された姿になってしまう」というチサトの欠点を考えると老けて見える方を選べば簡単です。
でも、「お爺ちゃんが描いてくれたような」チサトは、これも設問4と同じで、それを具体的に説明している箇所まで戻らないといけないようにできています。「あ、またやったなー」ですよ!昨日も書きましたが、これはもう大学入試センターの問題難化宣言だと受け取らないといけませんね。今後のセンターは、設問の順番とストーリー展開が一致しないことがあると思ってた方が良いでしょう。
「お爺ちゃんが描いてくれた様な」チサトの具体的記述は、サルバドール爺さんの日記、第3段落にこうあります。
彼女はその時はまだ自然な巻き毛で、ストレートパーマはかけていなかった。彼女が好きで今している丸い形をしたイヤリングなどのアクセサリー類はつけてはいなかった。彼女はその時は化粧もしてはいなかった。
She still had her natural curly hair, not her straight perm.  She was not wearing all the accessories she has now, including the ring-shaped earrings she loves.  She also never wore makeup then.
以上から、ちょっと老けて見えるサルバドールと、巻き毛のチサトが描かれた①を選んでやれば合格です。これでセンター試験問5の解説はお終いです。次は広島大学の問題を解いてみましょう。入試作業で忙殺されるので、しばらくブログはお休みします。

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