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【講義ノート15】「~している」なのに「進行形」じゃない表現⑤

■月は地球の周りを回っています
The moon goes around the earth.
現在基本形は、たった今この瞬間のことを言うのではなく、昨日もそうだった、今日もそう、明日からもそうだろうという広い時間の幅を持った表現です。たった今この瞬間を切り取るのが「現在進行形」です。そして、今終わった、今までずっとやっていた、今までにやったことがあるという「今」に向かって流れる時間を表現するのが「現在完了形」です。あ、「現在基本形」という文法用語は、薮下が勝手に言ってるだけで実際にはありません。でも、これがないために「時制」がとても分かりにくくなってしまってます。次の3つの英文を見てください。
・I read the book every day.(現在形
・I am reading the book now.(現在進行形)
・I have read the book. (現在完了形)
中学の時「時や条件を表す副詞節の中では、未来の内容でも現在形」だと習いましたね。今の学校英語では「現在形」は一番上の例文しか指しません。だから薮下は中学の時、次の英文は間違いだと思ってました。だって、If の条件節の中にあるのは「現在形」じゃないのだからね!
▼もし明日君がその本を読んでいるのなら、僕は電話を掛けて邪魔などしないよ。
If you are reading the book tomorrow, I won’t call you.
▼もし君がその本を読み終わったら、僕に貸してくれないかい。
If you have read the book, please lend it to me.
でも、当然ながら副詞節の中でも「現在進行形」や「現在完了形」が使えます。だったら、中学の時に「時や条件を表す副詞節の中では未来の内容でも現在形現在進行形、現在完了形と教えなくちゃいけない!お陰で薮下は時制にはブリブリ苦労をしました。
そこで、この様な混乱を避けるには、一番上の「現在形」を「現在基本形」にしてやります。そして、「現在基本形」「現在進行形」「現在完了形」の3つを現在形と呼ぶことです。これでスッキリ分類できるよね!                                                                現在形(=現在時制)の3つの形態
・I read the book every day.(現在形基本形
・I am reading the book now.(現在進行形)
・I have read the book. (現在完了形)
あ、また話が脱線しました!ごめんなさい。この「現在基本形」には次の3つの用法があって、どれも「昨日もそうだった、今日もそう、明日もそうだろう」が共通しています。
1.▼うちでは子猫を3匹飼っています。(今の状態)
We have three kittens.
2.▼僕はいつも朝6時に起きています。(今の習慣)
I usually get up at six.                                                                              3.▼月は地球の周りを回っています。(今正しいと思われている真理)
The moon goes around the earth.
さあ、これで「現在基本形」は今、この瞬間のことを言っているわけではなく、昨日もそうだった、今日もそう、明日もそうだろうという幅のある時間を表すことが分かったね!そして進行形じゃなくても「~している」の訳がつくことも理解できたと思います。
【第4章 動詞と時制(1)】

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