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「同格」って何?

今日の授業の補足をやっておきます。
■人はピン・バッジようなグッズを収集します。
People collect things such as pins.
things such as pinsは「A such as B」の同格で、things = pinsの関係を表現しています。これはlikeを使って書き換えられます。
=People collect things like pins.
授業で紹介した「同格って何?」と合わせて覚えておいてください。同格は内容説明問題に絡みます。英語はで言ったことをで具体化します。そんなときに使うのがこの「同格」です。の部分に下線を引いて「それは具体的に何?」と設問化します。解は具体化された側なわけです。この英文の「A such as B」は単純すぎて面白くないので残念ながら問題化されてはいません。

「前置詞+名詞」、助動詞の型について

今日の授業の補足をやっておきます。
1.「前置詞+名詞」は形容詞か副詞になる
次の2つの英語を見比べてみて下さい。
① The book on the desk is mine.
② There is a book on the desk.
同じ前置詞+名詞「on the desk」が①ではbookを飾る形容詞、②ではisを飾る「場所の副詞」として用いられているのが分かります。英語を読みなが「前置詞+名詞」が出てきたら、それが形容詞か副詞かを見極めるのが大切です。1週間やっていれば慣れます。では、次の2つの英語を見比べてみてください。
①I will look for you.
②I will do it for you.
同じ 「for you」ですが、①はlookとの結びつきが強くlook forという句動詞になっているので「for you」がセットにはなりません。一方、②はfor youで「君の代わりに」と言う副詞句を形成してるので「for you」がセットです。「前置詞+名詞」のセットだと思っていても、実は「動詞+副詞」のセットであることがあります。言い換えると、同じforでも前置詞になったり副詞になったりするわけです。ここはあまり拘らなくても大丈夫です。
2.助動詞だと考えてはいかが?
can = be able to
will = be going to
ここから分かることは、「be~to」という助動詞の型があるのではないかということです。
must = have to
これはbeがなくなった「~to」も助動詞の型だと考えられます。実際に以下の4つの赤い部分を省略してできたのが「未来の助動詞be to」です。
①未来の助動詞
be going to=~するつもりだ
be able to=~することができる
be destined to=~する運命だ
×have to=~しなければならない
最後のhave toにはbeがありませんが気にしないでください。言葉は結構いい加減なのです。どれも「将来予定」「将来可能性」「将来の運命」「将来の義務」を表現していますね。全部「この先起こること」なのです。be toに4つの意味があるのが不思議だと思いませんでしたか?でも4つとも「未来」のことを言っているという共通点があるわけです。be toで良く出るのは次の表現です。
She is to blame for the accident.
その事故は彼女が責めを負うべきだ。
②「必ずする」「なんとかする」「やりそこなう」
Don’t fail to come here on time.
=Be sure to come here on time.
必ず時間通りにここに来なさい。
I managed to come here on time.
私は何とか時間通りにここに来ることができた。
これも赤い部分が助動詞の型にはまっていますね。助動詞を取ってしまうとI come here on timeになります。
③「~するようになる」
How did you come to know her?
How did you get to know her?
どうやって彼女と知り合ったのですか?
これもcome to、get toが助動詞だと考えると分かりやすいです。あ、become toというのはありません。これも助動詞を取ってスッピンにするとyou know herになります。
I learned to add and subtract.
足し算と引き算ができるようになった。
練習や学習でできるようになる場合にはlearn toという助動詞を使います。
④「AはBのように見える」
You seem to be older than I.
You appear to be older than I.
君は僕よりも年上に見える。
これもseem toやappear toを助動詞と考えると簡単です。look toという助動詞はありません。be動詞の代わりにlookを使います
You look older than I.

助動詞を消してしまうとYou are older than Iという英語が浮き上がります。

⑤「偶然~する」
We chanced to see them walking hand in hand.
We happened to see them walking hand in hand.
僕らはたまたま彼らが手をつないで歩いているのを見た。
チャンスは「偶然手に入れた幸運」、ハプニングは「偶然起こった出来事」で、療法とも「偶然する」で使えます。やっぱり「~to」という助動詞型にはまっています。これも助動詞を取るとwe see them walkingという英語が浮かび上がります。
⑥「~だと分かる」
He proved to be innocent.
He turned out to be innocent.
彼が無実であることが分かった。
これも「~to」という助動詞です。まだ他にもたくさんありますが、良く出題されるものを集めておきました。あ、助動詞なしではHe is innocentですね。

今日、ラジオに出ます!

FMPiPi(岐阜県多治見市)で放送中のPiPiっとcafeに薮下が出ます!
鈴村和香子さんがパーソナリティをつとめる「ピピッとカフェ」の中にある「あっちこっち岐阜県」というコーナーで薮下が運営する恵那市飯地町のレンタルハウスが紹介されます!今日の1時30分頃の生放送です。わくわくです!授業でやっているように余計なことを喋らないように気をつけます。

共テ大問6の解き方

ChatGTPと一緒に共通テストの大問6の解き方を考えてみました。
藪:あなたは優秀な予備校英語講師です。共通テストの英語、特に大問6の問題の攻略を一緒に考えましょう。
GTP:共通テストの英語大問6は、リーディング・コンプリヘンション問題で、長文読解問題が出題されます。この問題を攻略するためには、以下のポイントに注意することが重要です。
  1. 問題文を正確に理解すること
まずは、問題文を正確に理解することが重要です。長文読解問題は、文章が長く複雑な構造になっていることが多く、読み進むうちに内容が頭から飛んでしまうことがあります。そのため、読み始める前に、まずは問題文をじっくりと読み、何を求められているのか、何に注目すべきかをしっかりと把握するようにしましょう。
  1. 文章の構造を理解すること
問題文を正確に理解するためには、文章の構造を理解することが重要です。文章は、イントロダクション、ボディ、コンクルージョンの3つのパーツに分かれていることが多く、それぞれのパーツで何が述べられているかを把握することが大切です。また、パラグラフごとにどのような内容が述べられているかを理解することも重要です。
  1. キーワードを把握すること
問題文を読み進めるうちに、重要なキーワードが出てくることがあります。例えば、特定の人物の名前や出来事の日時、場所などがそれにあたります。これらのキーワードを把握することで、問題のポイントや答えを見つけやすくなります。
  1. 問題に合わせた読み方をすること
最後に、問題に合わせた読み方をすることが重要です。例えば、選択肢を読みながら本文を読んでいく方法や、選択肢を読む前に本文を読んでから答えを考える方法などがあります。自分に合った読み方を見つけ、スムーズに解答できるようにしましょう。
以上が共通テスト英語大問6の攻略のポイントです。しっかりと文章を理解し、キーワードを把握することが大切です。
藪:選択肢を読みながら本文を読む方法とは具体的にどういうやり方ですか?
GTP:選択肢を読みながら本文を読む方法には、以下のような具体的な手順があります。
  1. 問題文をしっかりと読みます。文章中で何が求められているかを理解しましょう。
  2. 選択肢をざっと読んで、何が書かれているかを把握します。
  3. 本文をもう一度読み直します。このとき、選択肢の中でどのような情報が出てくるかを頭に入れながら読むことで、問題に合わせた情報を探しやすくなります。
  4. 選択肢の中で正しいものを探します。誤解を招くような選択肢がある場合は注意が必要です。
  5. 正しい選択肢が見つかったら、もう一度問題文を確認してから選択肢を選びます。
このように、選択肢を読みながら本文を読むことで、問題に対する情報収集がしやすくなります。ただし、選択肢によっては誤解を招くようなものもあるため、注意深く読むことが重要です。
藪:僕もそう思います。ではもう1つの方法ですが、選択肢を読む前に本文を読むと、設問を解くときに本文を再読する必要があるので時間がかかりませんか?
GTP:実際には、本文を先に読むことで、選択肢を読むときに必要な情報を事前に把握することができます。そのため、選択肢を読む際に必要な情報が本文に明記されている場合、再読する必要がなくなります。また、本文を十分理解している場合、選択肢を読むスピードが上がり、時間短縮につながることもあります。ただし、時間配分は個人差があるため、自分に合った方法を見つけることが重要です。
藪:本文を読んで、次に設問の選択肢を読んで、根拠文を探すためにもう一度本文を読むことになります。本文の情報を全部記憶して設問を解くのは不可能です。
GTP:確かに、本文を読み、選択肢を読み、再び本文を読むことには時間がかかる場合があります。しかし、その時間は選択肢を読まずに本文だけを読むことで短くなる場合があります。また、本文を再度読む際には、具体的な根拠文を探すことに集中することで、より早く情報を探し出すことができます。全ての情報を記憶する必要はありませんが、重要な情報を覚えておくことで、より正確に選択肢を選ぶことができます。
藪:選択肢を先に読まないと、問題を解くために何が重要な情報かが判断できません。
GTP:確かに、設問に対する重要な情報がどこにあるかを判断するには、選択肢を事前に確認することが役立ちます。しかし、選択肢を先に読んでしまうと、ある種の情報バイアスがかかる可能性があります。
例えば、選択肢である「A」が正解と思っていると、その情報にもとづいて本文を解釈してしまい、別の正解が存在する可能性がある問題でも「A」を選んでしまうかもしれません。
したがって、本文を先に読んで、設問に対する重要な情報を洞察し、それから選択肢を読むことが、より正確な回答を導くためにはより効果的かもしれません。また、設問を解く際には、選択肢を読み直すこともできます。
藪:設問を読まずに、本文から設問に対する重要な情報を洞察できますか?
GTP:一般的には、設問を読まずに本文から設問に対する重要な情報を洞察することは困難です。設問は、答えを探すための目的や情報の種類、文章のどの部分が問われているかなど、読むべき情報を示しています。設問を読むことで、自分が探すべき情報に焦点を合わせることができます。ただし、設問を読む前に、文章の構造や内容の要点を理解することは重要です。それによって、設問をより効果的に読み解くことができます。
藪:本文全体の文章の構造や内容を把握することは設問とは関係のない部分に時間を費やすことになります。
GTP:確かに、本文全体を理解することは重要ですが、設問に関係のない部分に時間を費やすことは避けるべきです。設問に関連する情報を見つけることに集中することが必要です。選択肢を先に読むことは、どの情報が重要かを判断する手助けをすることができますが、それでも設問と関係のない情報に時間を費やさないように注意する必要があります。
藪:では、結論として「選択肢を読みながら本文を読む」方法が正しく、「本文を読んでから設問を解く」のは非効率的だと言うわけですね。
GTP:いいえ、必ずしもそのように結論づけるわけではありません。どちらの方法が効率的かは、個人の学習スタイルやテストのタイプによって異なります。選択肢を先に読むことによって、設問に対する洞察が深まることがありますが、逆に本文を先に読むことで文章の全体像を掴みやすくなることもあります。また、どちらか一方に偏らず、両方の方法を組み合わせることも効果的です。重要なのは、自分に合った方法を見つけ、練習することです。
藪:いえいえ、大半の生徒が大問5まで解くのに時間を費やしてしまい、大問6に使える時間がなくなるのです。ですから、本文を読んでから設問を解くのは時間がかかります。
GTP:理解しました。確かに、時間配分が上手くいかない場合、大問6までの時間を確保することは難しいかもしれません。ただし、設問を読む前に本文を読んでおくことで、設問に対する予備知識や、本文に何らかのヒントが隠されているかもしれないという意識が生まれるため、解答に役立つことがあります。時間配分のバランスをとることができるよう、模試などで練習してみると良いでしょう。
藪:設問に対する予備知識を得る時間よりも、設問を答えるための根拠文を本文から探す時間を確保するべきです。
GTP:その通りです。設問に対する予備知識を得ることも重要ですが、根拠文を見つけることができなければ意味がありません。設問の選択肢を読みながら本文を読むことで、必要な情報を素早く見つけることができます。また、選択肢を読むことで、どのような情報が重要なのかを判断することもできます。
藪:では「本文を読んで設問を解く」のは非効率的だと言うことですね。
GTP:「本文を読んで設問を解く」方法は、時間配分が難しい場合や設問の難易度が高い場合には非効率的と言えます。一方、「選択肢を読みながら本文を読む」方法は、効率的に根拠文を探すことができるため、時間配分が難しい場合でも有効な解法となります。ただし、どちらの方法も一概に有効・無効とは言い切れず、試験対策においては自分に合った解法を探すことが重要です。
藪:英語が得意な生徒についてはそれで良いでしょう。ですが、ほとんどの生徒が大問5までで制限時間を迎えます。
GTP:そうですね。英語が得意な生徒であれば、「本文を読んでから設問を解く」方法でも効率的に解答できるかもしれませんが、多くの生徒にとっては時間的な制約があるため、「選択肢を読みながら本文を読む」方法がより効率的かつ確実な解答方法と言えます。特に大問6に関しては、設問文の要求を的確に把握することが重要であり、選択肢を読みながら本文を読むことで、効率的かつ正確に解答できる可能性が高まります。

that+文の読み方

今日の授業の最後にやったthat+文。次の3つがありましたね。
①「ことシリーズ」のthatで名詞
②「関係代名詞」のthatで形容詞
③「結果」のthatで副詞
that+文にはまだ他の働きもあります。興味のある人は次のリンクを辿ってみてください。

thatの読み方・名詞になる①
thatの読み方・名詞になる②
thatの読み方・名詞になる③
thatの読み方・形容詞になる
thatの読み方・副詞になる
thatの読み方・熟語になる

連休までに赤本を入手しよう!

昨日提出してもらった共テ英語大問6の答案を添削しました。さすが特進クラスですね!皆さんの答案は悪くありませんでした。この調子で頑張りましょう!
さて、授業でも言ったように、志望大学の赤本の解説を読むことから本格的な受験勉強が始まります。模試問題のように「あれもこれも」ではなく、自分の行きたい大学の問題さえ解ければ良いのです。できれば連休前までに手に入れて、休み中に読み始めたいですね。でも、志望大学の赤本がまだ出版されていない可能性があります。赤本が全部出そろうのは随分先です。
そこで、最新の過去問でなくても良いので手に入る年度の問題解説を読み始めましょう。もし手に入らなければ、相談室に赤本がストックされていますのでコピーをとってあげますから今週中に「欲しい!」と言いに来てください

今日の講義の補足!

今日もしゃべり過ぎました、ごめんなさい!次回から徐々に修正します。ここでは今日のポイントを整理しておきます。
1.英語の読み方の補足
「and、but、orが出てきたら、直後に注目して直前に同じ形を探せ!」に関してはここそこを参照してください。
他にも注意すべき読み方はこれだけあります。
・前置詞+名詞は他の部分から切り分けて形容詞か副詞かを考える。
・a、an、theが出てきたら名詞を探す。
・助動詞の後ろには動詞がある。be~toや~toを助動詞考えれば簡単に動詞が見つかる。
・文異常だと思ったら、倒置・省略・挿入を疑う。文頭に前置詞+名詞があり、直後に動詞があれば倒置。
・that、-ing、to-が出てきたら「名詞」「形容詞」「副詞」を特定する。, -ingのコンマ(,)の省略に注意。
これについても授業の中でゆっくり説明します。
2.非制限用法の関係代名詞について
メモがとれなかったですよね。今日しゃべったのは次の3つです。
①コンマのところで「。」で文を終わらせる。
②and、but、becauseで文をつなぐ。
③先行詞を主語にして次の文を始める。
これについては次回の授業で説明します。先に知りたい人はここを参照してください。
3.読めなかった英文
よく構造が分からなかった英文に下線を引いてもらいました。でも、その答案用紙を回収してしまいました。今日イロイロノートに配布した見取図を参照して、思い出しながら分からなかった英文の構造を確認しておいてくださいね。今後も下線部訳以外の文構造は授業では説明しません。良く分からなかったら質問してください!

市立恵那病院の英語がダメ!

青空を背景に「市立恵那病院」が聳え立っています!キレイですね。でも英語が間違っているのが残念です。日本語では属性を表す「市立」が先に来ますが、英語は核心から周辺へと拡散するので、先ず「恵那にある」が来て、次に「市立の病院」が来ます。こんな具合です。

Ena Municipal Hospital

 

従属節って何?

従属節」という文法用語の使い方がよくありません。どうしてかというと、縦続接続詞thatに導かれる名詞節だけが「従属節」だと誤解を与えているところがあるからです。実際にはifやwhenなどが導く副詞節や関係代名詞whichやwhoが導く形容詞節も従属節です。
「従属」というのは「オマケ」とか「脇役」という意味で、文の中心的な役割を担っていないということです。文の中心的な役割を担っている文を「主節」と呼んでいます。「節」は「文」と同じで「主語+動詞」のセットがあります。「文」を違うのは頭に接続詞がついているところです。
I know that you are alive now.
この英語には2つの文が入っています。「I know+何を」が1つ目です。そして「何を」が「that+文」の「ことシリーズ」になっています。このthat+文が2つ目です。どちらも文なのだけれど、中心的な役割を果たす文「I know+何を」を主節、オマケのthat+文従属節と呼んで区別します。このthat+文は名詞の役割を果たしています。「何を(目的語)」は名詞ですよね!面倒なのは従属節を「縦続接続詞thatが導く名詞節」と表現することです。言い換えるとthatは従属節に含まれているわけです。つまり、節とは「接続詞+文」なわけです。
If it is fine tomorrow, we will go on a picnic.
この英語にも文が2つ入っています。1つ目が「we will go on a picnic」です。こちらが言いたい文ですね。そして、もう1つがif+文のit is fine tomorrowです。これはピクニックに行くのはどんな条件の時なのかを補足しているオマケの文です。そして、教室英文法がいけないのは、僕らはこれを「従属節」とは呼ばずに「条件節」とか「副詞節」と言います。このif+文は全体で副詞の役割を果たしています。これもやはり接続詞ifが従属節に含まれます。
This is a book that Father bought for me.
この英語にも2つの文が入っています。1つ目がThis is a bookです。こちらが言いたい文です。そして、もう1つがthat+文の方でFather bought for meです。こちらはbookを飾っているオマケの文です。両方とも「文」なのですが、言いたい文の方を主節、bookを飾ってる文の方を従属節を呼んで区別します。そして、僕ら教師はこれを「従属節」とは呼ばずに「関係代名詞節」とか「関係代名詞が導く形容詞節」と呼んでいます。だから混乱します。このthat+文は全体で形容詞の役割を果たしています。やはり関係代名詞のthatが従属節に含まれます。
This is a book which was bought by my father.
関係代名詞の導く文の場合は、この様に主語が関係代名詞になって消えてしまうこともありますが、もとは主語だったので「主語+動詞」のセットがあると考えます。
目的を表現するin order thatとかso thatも従属節を導きます。in order that やso thatを2つ以上の語が群れて接続詞の役割を果たしていると考えます。これを群接続詞と言います。
これで分かりましたか?

京都産業大の空所補充問題

昨日、授業後に角野さんが質問してくれた問題が面白かったので、ここで解説をしようと思います。こんな問題です。
An event (     ) French culture was held at our university last week.
①having been introduced
②introduced
③introducing
④which introduce
この問題は「後置修飾」、「関係代名詞」、「物主語」、「動詞の時制」の4つが絡んでいるので、京産が出題していますが結構な難問です。
先ず、2語以上の長い飾りは重たいので名詞の後ろに回ります。1語だけの軽い飾りは名詞の前でオッケーです。後ろに回る場合を「後置修飾」と文法では呼んでいます。後置修飾には次の5つのパターンがあります。
1. a book to read today 今日読む(ことになってる)
2. a book  dealing with Japan 日本を扱っている
3. a book written in English  英語で書かれた
4. a book which Father bought for me  父が僕に買ってくれた本
5. a book on the desk  机の上の本
この5つはそれぞれ次の様な特徴があります。
1. 不定詞から始まる飾り(形容詞用法)
2. 現在分詞から始まる飾り(現在分詞の接触節)
3. 過去分詞から始まる飾り(過去分詞の接触節)
4. 関係代名詞から始まる
5. 前置詞+名詞が形容詞になる
(  )の中の文法用語は覚えなくても大丈夫です。そして、2と3は実は関係代名詞を使っても同じ意味になります。つまり、2と3にはwhich isが省略されているわけです。こんな具合です。
2. a book [which is] dealing with Japan
3. a book [which is] written in English
4. a book which Father bought for me
では、京産の選択肢を見てみましょう。
②introduced
③introducing
which introduce
②は過去分詞から始まる飾り、③は現在分詞から始まる飾り、そして④は関係代名詞から始まる飾りだと分かります。省略されている語句を復活させてみましょう。文全体の流れは過去ですから、be動詞は過去形にします。
②[which was] introduced
③[which was] introducing
④which introduce
では、「関係代名詞」って何かを簡単に説明します。関係代名詞は飾りの文がここから始まるよという記号です。関係代名詞の問題は「言いたい文」と、その中の名詞を飾る「飾りの文」からできています。
・言いたい文=An event was held at our university.
・飾りの文=The event was introducing French culture.
関係代名詞の飾りは必ず2語以上の長い飾りですから、飾られる名詞の直後に置きます。ここですね!
An event ^ was held at our university.
言いたい文の中に飾りの文が割り込むので文が読みにくくなります。だから「ここから飾りが始まるよ!」という記号を付けておくと読みやすくなります。それがwhichです。単なる記号ですから訳しません。大切なのは飾りがどこで終わるかです。
An event which [長い飾り] / was held at our university.
関係代名詞から始まる飾りがwasの直前で終わります。飾りの終わりを見つけるのがとても大切です。そして、飾りの文のThe eventが、飾られる名詞An eventと同じなのでwhichになるわけです。京産の問題は「飾りの文」を観察しないと解けません。
次のポイントは「物主語」です。イベントが主語ですね。日本語は人が主語になる大和言葉が基本ですから、物主語には違和感があります。でも英語のお陰で物主語が浸透してきています。「飾りの文」はこんな英語になるはずです。
■そのイベントはフランス文化を紹介した(していた)。
The event introduced French culture.
The event was introducing French culture.
「イベントはフランス文化を紹介する」が能動態、「フランス文化はイベントで紹介される」が受動態です。さて、ここまで分かると問題が半分解けます。選択肢を見てみましょう。
②[which was] introduced
③[which was ]introducing
④which introduce
②は「イベントが紹介される」になってしまいますね。紹介されるのはフランス文化でないといけません。だから②は×。④は一見すると正解に見えますが、introduceが原形になってるのがいけません。原形は習慣や真理・真実を表現するときの「時制」ですね。もしこれがwhich introducedとかwhich was introducingだったら正解です。よって③が正しいと分かります。
①はhaving been introducedで「過去が表せないときのhave+過去分詞」が使われています。この「時制」を説明すると今までの2倍のストーリになるので授業でやります。でも、①は②と同じ「受け身」になっているのが分かります。これも「イベントが紹介される」の意味になるので×。
これで分かりましたか?また質問をしてくださいね!