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英語を読むためのルール16・その13

<質問>
今度も赤本の2000年度、名古屋大学の下線部訳とその和訳です。
We have to plan for it.  Financial institutions must deal with the question of how your 25-year working life can support a pension period lasting just as long and possibly longer.  How will the pension system cope when the trickle of retired 50-year-olds turns into a flood?  We have to readjust our vision of work and what it means to us.
われわれはそれに備えて計画を立てなければならない。25年間の勤務年数で、それとちょうど同じか、ひょっとしたらそれよりも長く続く年金生活をどうやったら支えることができるのかという問題に、金融機関は取り組まねばならない。50歳の退職者の細流が洪水に変わるとき、年金制度はどのように対処するのだろうか。われわれは、労働の未来図と、労働の持つ意味を再調整しなければならない。
あれから英文を読むときは、A of Bや「前置詞+名詞」の用法、そしてandやbutが出てきたらそれが何と何を結んでいるのかを考えるようにしています。そこで質問なのですが、下線部にあるofの用法が良く分かりません。前の薮下先生の話では、「A of B」でも「of B」でも、Bのところには名詞が来るずなのに、ここではhowが来ています。howは名詞ではなくて疑問詞ではないですか?僕に分かるように説明してください。
<回答>
今枝君!君は名古屋大学の問題をずっと解いている様子ですね。その中に出てくる「前置詞+名詞」に注目して、その用法を1つ1つ確認するのはとっても良い勉強ですよ。
さて、ご質問のofですが、一見するとそうは見えませんが、これも「A of B」の仲間で、AもBも名詞になっています。え?howは名詞じゃなだろうって?いえいえ、「howS+V」で「どのようにしてSがVするかということ」の意味の名詞です。これはa catやthe dogなどの普通の名詞とは違って、「S+V」を含んでいるので「名詞」と呼びます。名詞ですから「SがVすること」とか「SがCであること」の訳語が付きます。
あたしはどうやって彼がここまで来たのかということを知らなかった。
I didn’t know how he came here.
ま、普通は「ということ」とは言わずに「どうやって彼がここまで来たのかということを知らなかった」になりますがね。あ、も「S+V」があるのですが、文の中に割り込んでいる文のことをと呼んで区別しているわけです。つまり、I didn’t knowは文の「S+V」、he cameはの「S+V」なわけです。そして、「主語」や「何を」のところにくるのは名詞なので、名詞と呼ぶわけです。さて、howだけじゃなく、いろんな疑問詞の後ろにS+Vが来て名詞節になります。こんな具合です。
あたしはいつ彼がここに来たのか知らなかった。
I didn’t know when he came here.
あたしはどこに彼が住んでいるのか知らなかった。
I didn’t know where he lived.
あたしは彼がなのか知らなかった。
I didn’t know who he was.
これは第3ルールにでてくる「ことシリーズ」の thatと働きが全く同じです。言い換えると、「疑問詞 S+V」も「that S+V」も「~すること」とか「~であること」の意味を表すことができるのです。  このことは「英語の読み方」でも一度ここで説明しました。忘れた子は見直しておいてください。
あたしは彼がそう言ったことを知らなかった。
I didn’t know that he said so.
これでofの後ろの「how S+V」が名詞であることが分かりましたね。それでは今枝君、宿題です。howの直後の英語で、どれがSで、どれがVだと思いますか?次回までにちゃんと考えておいてくださいね。

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