Skip to content

英語を読むためのルール16・その9

<回答>
前回に引き続き、名大の英語を使って前置詞の勉強をしましょう。
Yet the point about modern digital and genetic technologies, unlike the big science programs of the past, is that our capacity for innovation is highly distributed across thousands of laboratories in universities and companies.  As a result, it is very difficult for governments to control what goes on.  Innovation is putting modern technologies in the hands of users, whether those be personal communicators or genetic testing kits, rather than in the hands of states.  Thanks in large part to global communications and computing power, innovation has become a far more open, distributed and democratic process.
しかし、現代のデジタル技術と遺伝子技術の重要な点は、過去の大きな科学計画と異なり、技術革新を行う我々の能力は、大学や社会の何千もの研究所に十分に分散していると言うことである。その結果、行われていることを政府がコントロールするのは非常に難しくなっている。技術革新によって、現代の科学技術は、それが個人用の通信装置であれ、遺伝子検査用具一式であれ、国家ではなくむしろ利用者の手に委ねられつつある。主に地球規模の通信とコンピュータ処理能力のお陰だが、技術革新は以前よりもはるかに開かれ、広範囲に広まった、民主的な過程となっている。
今回はthousands of laboratoriesの「A of B」を考えてみましょう。これは「単位・数量・種類のof」と言って、他の「A of B」とは決定的な違いがあります。下の7つをよ~く見比べてください!
①「がAする」=主格
②「をAする」=目的格
③「の持つA」=所有格
④「というA」=同格
⑤「の中のA」=部分
⑥「でできたA」=構成要素
⑦「のB」=単位・数量・種類
分かりましたか?他の6つは全部から訳出するのに、「単位・数量・種類のof」だけはから訳が始まってますよね。このA of Bは中学校以来お馴染みの「カップ1杯のコーヒー」とか「グラス一杯のミルク」なんかと同じです。
カップ1杯のコーヒー
a cup of coffee
もともとコーヒーは液体なのだから、そのままでは数えられません。コーヒーカップに入れて初めて数が数えられます。だからコーヒーカップが「単位」になっているわけです。他にもマグニチュードなんて単位もこれを使って表現できます。
その地震はマグニチュード5.8でした。
The earthquake was a magnitude of 5.8
じゃあ、名大の英語に登場したthousands of laboratoriesは単位かというと、そうではありません。研究所はもとから1つ2つと数えられますから、数えるのに単位なんて必要ありません。これは「単位」じゃなくて、研究所全体の「数量」を、例えば「たくさんの」とか「何百もの」、「何千もの」とザックリと表現するときに使います。
何千もの研究所
thousands of laboratories
あ、中学以来お馴染みのA of Bがもう1つあって、「1種の~」というやつです。あ、これはひっくり返して「~の一種」とやっても意味が変わりません。
一種の鳥(鳥の一種)
a kind of bird
種類」には、「一種の」や「ある種の」だけでなく、「真面目な[種類の]人間」のような表現もできます。
彼は真面目な[種類の]人間だ。
He is a serious kind of person.
ま、普通はもっと簡単にa serious personと言いますがね。次回も同じ英文を使って前置詞の勉強をしましょう。

Post a Comment

Your email is never published nor shared. Required fields are marked *
*
*