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【講義ノート130】「妄想時間と現実時間」

■もし明日雨が降ったら、ピクニックは中止します。
If it rains tomorrow, we will cancel the picnic.
明日のことなんて分からないので、If 文の内容は「頭の中の妄想」です。一方、ピクニックの中止を宣言している後半は「現実の出来事」です。そして、本当なら「雨が降る」のも「ピクニックを中止する」のも未来ことなのですから、両方とも未来形で表現しなくちゃいけません。でも、妄想時間は「現実時間-1」で表現されていますね。つまり、「未来形-1=現在形」になっています。ということは、英語は「現実時間」と「妄想時間」の表現方法が違うわけです。実は「時制」のところでやった「時や条件を表す副詞節の中では、未来の内容でも現在形」というやつも、この「妄想時間=現実時間-1」と同じ事を言っているわけです。「妄想」と「現実」の混同ほど厄介なものはありませんよね。だから、英語は「これは妄想だよ!」と言う記号を決めているわけです。
どこかの首相は「経済が低迷しGDPが伸び悩む中、増税したり緊縮財政政策を敷いたりしても財政危機なんか起こらない」という妄想に取り憑かれています。でも、現実はEUやギリシャの現状をみればすぐに分かりそうなものですけどね。今回の震災や原発事故を見て分かったのは、僕ら日本人は、何かとんでもないことが起こっても、「臭いものに蓋をする」ように、まるでそんな事なんか無かったことにしてしまおうとすることです。でも、国の衰退を無かったことにできるのでしょうかね?
【第28章 仮定法(1)】例文=240

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