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「センター試験の英語問題批判」に一言(その1)

薮下が良く見るブログに、「Livedoor Blog」というのがあります。その中に、センター試験の英文を批判している次の様な文章がありました。薮下も予備校時代に(あ、今もやってますかね)、おかしな入試問題があれば痛烈に批判したものです。そうやって批判して来たからこそ、徐々にですが奇問、珍問の類が減ってきたのだと思ってます。でも、的外れな批判はいけません。
「第3問
 問1
 Mr. Matumoto is an English teacher who believes English classes should start with a joke.  He always tries hard to create funny jokes. Some of his students have complained about his jokes being a waste of time. His colleagues also advised him not to spend so much time writing jokes. However, Mr. Matumoto is such an obstinate person that he will not listen to them and continues to spend a lot of time making up jokes for his classes.
如何ですか? この英語の文章。
 obstinate というちょっとむずかしめの単語が出てきますが‥内容は極めて分かりやすい。書いてあることがよく分かる。
 「分かりやすい英語ということは、良い英文ということじゃないの?」
 そうではないのです。童話や子供向けの冒険小説を読んだことがある人なら分かると思うのですが、本物の自然な英語は、日本人にとってしばしば聞きなれない表現が出てくる筈なのに、この英文は分かりやす過ぎるところが却って不自然なのです。
 しかし、分かりやすいというのは、日本人にとってだけで、英米人がこの英文を読んで分かりやすいと感じるかどうかは別なのです。どうも普通の英語とは違う。日本人の臭いがする。ただ、何を言いたいのかは分かる。
 create funny jokes とは、どんな状況を指しているのか? この先生は、面白い冗談を考え出すために始終必死になっているというのか? writing jokes とはどういう状況か? 黒板に面白い冗談を書いて、生徒に教えるのか?
先ず、薮下の感想ですが、この英語はとても良い英語です。そして、資格試験としてのセンター英語には、冒険小説に出てくるような表現はふさわしくありません。確かに、冒険小説のような面白い英文でありませんが、資格試験としてはとても平易で自然な英文です
ブログの著者はcreate funny jokes、wrting jokesの表現を気にしておられる様ですが、作問委員は「冗談を考える」くらいの意味で「create funny jokes」、「writing jokes」、「making up jokes」の3通りの表現を使ったのでしょう。そして、この表現にはまったく問題はありません。ブログの著者は「黒板に面白い冗談を書いて、生徒に教えるのか?」と批判されてますが、この批判は間違っています。なぜならstart with a jokeと単数形なのだから、授業の最初に教師が口にする冗談は1つだけです。だから、もし冗談を黒板に書くのであればwriting a jokeになっていないといけません。きっとこの教師はノートかパソコンにでも冗談を書き溜めているのでwriting jokesなのでしょうかね。ま、誤解を招かないようにwriting jokesとやるよりもthinking up jokesくらいにしておけば良かったかのかなとは思います。

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