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noとnotの違い(構文002)

両方とも否定文を作るくらいにしか思ってなければ、次の問題は解けません!
2つの英文がほぼ同じ意味になるように、空所に適語を1語補え。
This question is very difficult to solve.
This is (     ) easy question to solve.
■この問題は解くのがとても難しい。
ところで、このto不定詞は何の用法か分かるかな、太陽くん。そう、これは「何するのが?」のtoで副詞用法だね。記憶すべき例文は  This book is difficult to read in a day.だった。さて、否定文にすれば良いのだから、次の2つとも正解のような気がする。
This is not easy question to solve. (×)
This is no easy question to solve.     (○)
notは動詞isを否定している副詞。動詞を飾るもののことを副詞と言ったよね。だからnotは動詞とセットになっているわけだ。(また、このnotは助動詞にもくっついて否定文を作る。do not、does not、did notがそれだ。will notやcan notも同じ用法だね。)さて、見取図の時のように、SVOCの区切り目にスラッシュを入れてみよう。
This / is not / easy question / to solve.
A        ≠             B
間違っているのはBの部分のeasy question。だって、数えられる名詞が1つの場合、冠詞a, anを付けなくちゃならなかったでしょ!英語は日本語と違って、数にうるさい!正しい英語にすると次のようになる。
This is not an easy question to solve.
じゃあ、下のThis is no easy question to solve.がなぜ正しいのかというと、実は、noは名詞questionを飾る形容詞なんです。名詞を飾るもののことを形容詞と言ったよね。だからnoは名詞とセットになっている。同じようにスラッシュで要素を区切るとこうなる。
This / is / no easy question / to solve.
だからno easy questionの部分は正しい!noは「①1つも~ない・ゼロの~(個数)」の意味で、そこから「②決して~ない(程度)」の意味が生まれた。日本語にも同じ表現があるよ!
こんな福袋はひとつも売れない。 (個数)
この料理はひとつも美味しくない。 (程度)
noa、anと同じように数を表すことができる形容詞。ちょっと乱暴だけど、a、an、theも名詞を飾っているのだから、冠詞は形容詞だと考えてOKです。(文法は僕らの為にあるのであって、文法のために僕らがいるのではない!!)だから、次の2つは「個数+性質+名詞」の正しい英語なのです!解説終わり!
an easy question
no easy question
ここが大切なんだけど、名詞を飾る形容詞の中で、ものすごく重要なのが「①個数」「②所有」「③指示」の3つ。
・いくつあるのか(個数) - a, an, no, some, anyなど
・誰のものなのか(所有)        -  my, your, his, herなど
・あれ・これ・それ(指示)      - this、that、these、thoseなど
この3つはとても重要なので、名詞を飾るときに「個数」「所有」「指示」を2つ以上いっぺんに使っちゃダメ。だってたくさん飾ると、大切なことが人に伝わらなくなるでしょ!だから次のような英語はダメ!
a my brother’s book
these your sister’s books
じゃあ、どうすれば正しい英語になるかというと、同格のofを使って書き換えてやる。
a book of my brother’s [book]         一冊の本、すなわち僕の兄の本
these books of your sister’s [books]   これらの本、すなわち君の妹の本
こうすると重要な形容詞が重ならなくなるわけです。あ、これは高校英語だったかな?!
ちなみに、a、an、theのことを冠詞と呼びます。冠(かんむり)とは、現代風に言い換えると「帽子」なわけです。だから冠詞は名詞がかぶる帽子。帽子は頭の一番上に来ます。だから冠詞は原則、形容詞を飛び越えて一番前に来ます。

2 Comments

  1. キュウべぇ wrote:

    初めて質問させて頂きます。
    パスポート英作文というテキストの問題の文章の中で、「良い健康」と「戦争の悲惨さ」というワードが有ったのですが、
    授業ではそれぞれ
    a good health
    cruelty of war
    であると教わりました。
    何故「良い健康」には冠詞が付いて「戦争の悲惨さ」には冠詞(ofで限定されていますからtheかな?)が付かないんでしょうか?
    そもそも、冠詞の使い分けと言う事自体が正直な所私にはよく分かっておりません。
    今まで他の先生方にもお聞きしたのですがよく分かりませんでした。
    どうかご教授お願いします。

    木曜日, 3月 24, 2011 at 5:17 AM | Permalink
  2. yabu wrote:

    キュウべえ君!どうやれば、君の名前の中の「え」が小さくなるのでしょうね?あ、どうでも良いことでした!さて、君の質問ですが、「いい調子(good health)!」が1つ、2つ・・・とは数えません。ですから、good healthにはaは付きません。多分、good healthの後ろに何か名詞がありませんでしたか?例えば、「良好な結果だった健康診断書」
    ならa good health reportとなります。これは、「a good health」ではなくて「a report」なのです。つまり診断書は1枚、2枚と数えられますよね。でも「良い調子!」は1つ、2つと数えられません。もう一度、教科書の英語を確かめてみてください。
    一方、「cruelty of war」にtheが付いていないのは、どこか特定の場所の「戦争の悲惨さ」ではなくて、世界中の戦地のどこででも見られる「戦争の悲惨さ」だからです。もし、今戦闘状態にあるリビアのことを言いたいのならば、the cruelty of war in Libyaとなりtheが必要です。このtheを「特定のthe」と言います。
    ■リビアでの戦争の悲惨さ
    the cruelty of war in Libya
    日本語には冠詞がありません。だから、日本人が冠詞なんて良く分かるはずがないのです。でも、冠詞を理解する上で、面白いエピソードがあるので紹介しておきます。アメリカ人が「日本人は親切だ」と聞くと、ものすごく戸惑うそうです。どう戸惑うかと言うと、「僕の知っている日本人が親切」なのか「日本人は皆、親切」なのか分からないというわけです。面白いでしょ!僕ら日本人はこれを感覚で区別しているのでしょうね。それを、アメリカ人はtheで区別するわけです。英語にしてみましょう。
    ■僕の知ってる日本人は親切だ。
    A Japanese person I know is kind.
    ■日本人は親切だ。
    The Japanese [people] are kind.
    ほらね!今度のtheは「民族のthe」と言います。あ、薮下が勝手に言っているだけです。aやtheの付いていないJapaneseは絶対に形容詞にしかなりません。Japanese animation(日本のアニメ)なんかがそうです。だから、Japanese is kindとは言わない!これって、あまり学校では教えてくれないことだよね。だって、辞書を引いても「(名)Japanese=日本人、日本語」って書いているだけなんだから、「日本人は親切だ」をJapanese is kindとやってどうして悪いのか分からない!じゃあ、これはどうだろうね?
    ■僕の知っている唯一の日本人は親切だ。
    The Japanese person I know is kind.
    このtheを「唯一絶対のthe」と言います。日本人の知り合いが何人かいる場合と、1人しかいない場合とでは表現方法が違うわけです。さて、キュウべえ君の質問ですが、「日本語には冠詞がないので、日本人である僕らには冠詞なんて良く分かるはずがな」ではあまりにも無責任ですよね。でも、いままで書いたtheを並べてみるだけで、ちょっと分かった気にはなると思いませんか?
    ・「特定のthe」
    ・「民族・人種のthe」
    ・「唯一・絶対のthe」
    ここでもtheに付いて説明していますので読んでみてください。冠詞のない日本語にドップリと首までつかって生活している僕らは、theが出てくる度に、これは「~のthe」と言いながら冠詞に自分を慣らして行くしかない、というのが薮下の考えです。ちなみに、国立大学2次試験の英作文で皆んなが大体減点されるのが「冠詞」と「単複」です。皆んなが間違えるのですから、そんなに点差は付きません!あまり気にせずどんどん英語を書くことが大切です。

    木曜日, 3月 24, 2011 at 4:04 PM | Permalink

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