従属節って何?
「従属節」という文法用語の使い方がよくありません。どうしてかというと、縦続接続詞thatに導かれる名詞節だけが「従属節」だと誤解を与えているところがあるからです。実際にはifやwhenなどが導く副詞節や関係代名詞whichやwhoが導く形容詞節も従属節です。
「従属」というのは「オマケ」とか「脇役」という意味で、文の中心的な役割を担っていないということです。文の中心的な役割を担っている文を「主節」と呼んでいます。「節」は「文」と同じで「主語+動詞」のセットがあります。「文」を違うのは頭に接続詞がついているところです。
I know that you are alive now.
この英語には2つの文が入っています。「I know+何を」が1つ目です。そして「何を」が「that+文」の「ことシリーズ」になっています。このthat+文が2つ目です。どちらも文なのだけれど、中心的な役割を果たす文「I know+何を」を主節、オマケのthat+文を従属節と呼んで区別します。このthat+文は名詞の役割を果たしています。「何を(目的語)」は名詞ですよね!面倒なのは従属節を「縦続接続詞thatが導く名詞節」と表現することです。言い換えるとthatは従属節に含まれているわけです。つまり、節とは「接続詞+文」なわけです。
If it is fine tomorrow, we will go on a picnic.
この英語にも文が2つ入っています。1つ目が「we will go on a picnic」です。こちらが言いたい文ですね。そして、もう1つがif+文のit is fine tomorrowです。これはピクニックに行くのはどんな条件の時なのかを補足しているオマケの文です。そして、教室英文法がいけないのは、僕らはこれを「従属節」とは呼ばずに「条件節」とか「副詞節」と言います。このif+文は全体で副詞の役割を果たしています。これもやはり接続詞ifが従属節に含まれます。
This is a book that Father bought for me.
この英語にも2つの文が入っています。1つ目がThis is a bookです。こちらが言いたい文です。そして、もう1つがthat+文の方でFather bought for meです。こちらはbookを飾っているオマケの文です。両方とも「文」なのですが、言いたい文の方を主節、bookを飾ってる文の方を従属節を呼んで区別します。そして、僕ら教師はこれを「従属節」とは呼ばずに「関係代名詞節」とか「関係代名詞が導く形容詞節」と呼んでいます。だから混乱します。このthat+文は全体で形容詞の役割を果たしています。やはり関係代名詞のthatが従属節に含まれます。
This is a book which was bought by my father.
関係代名詞の導く文の場合は、この様に主語が関係代名詞になって消えてしまうこともありますが、もとは主語だったので「主語+動詞」のセットがあると考えます。
目的を表現するin order thatとかso thatも従属節を導きます。in order that やso thatを2つ以上の語が群れて接続詞の役割を果たしていると考えます。これを群接続詞と言います。
これで分かりましたか?
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