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進研の解説もヘボ!(1)

先日皆さんが受験した「進研模試・総合学力記述模試・7月」の大問5の和訳問題にこんなのがありました。
On the drive down I’d had less than two hours of sleep, and no breakfast. The air conditioning in the car had been broken since forever and the stereo was playing up. Mum said, ‘If it rains, we’re screwed,’ because the windscreen wipers were worn out and basically useless. She wasn’t even sure if the car was going to start, or keep it together long enough to get us there, so on top of not wanting to go, there was the stress of not knowing if we’d actually arrive.
設問解説にはこんな構造図がついています。
薮下にはこの構造図の[   ]の意味が分かりません。さらに、生成文法もどきの構造図のつもりなのでしょうが、O1がないのにO2がいきなり出てくるのも子供たちには理解不能でしょう。続いて、こんな解説が付いています。
<be sure+if節>は否定文で「~かどうか確かではない、よく分からない」という意味。このif節は名詞節でthereまで続く。She wasn’t sure if~は、「彼女(=母)は、~かどうかさえも、分かっていなかった」という意味。
あ、と言うことは[    ]は名詞節を表す記号ということですね!なら上の英文を構造図通りに和訳するとこうなります。
彼女は分かってさえいなかった。(SVC)
車のエンジンがかかるかどうかと言うこと(if SV)
これって変ですよね?!この構造図では「車のエンジンがかかるかどうかということを」にはならないのです。だって、どこにも「目的語(O)」が出てこないですから。解説者はこうすべきでした。
She(S)
wasn’t sure(V)
if the car was going to start(O)
こうすればちゃんと目的語(o)が出てきます。「be+sure」や「be sure of」を他動詞と解釈するのがポイントです。次回はkeep ~togetherについて考えます。解説者はこれを「~を維持する」だと説明しますが、これにそんな意味はありません!