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先ずは単語!・その1

英文はテーマが分からないと読めない!
先ずは次の文章を読んでみてください。最初に出てくる×××が分からないと何を言ってるのか想像もつきません。なんだか、模試の英語を読んでるような気がしませんか?
今日は×××について考えてみよう。新聞の方が雑誌よりいい。街中よりも海岸の方が場所としてはいい。最初は歩くより走る方がいい。何度もトライしなくてはならないだろう。ちょっとしたコツがいるが、コツをつかむのは易しい。小さな子供でも楽しめる。一度成功すると面倒はない。鳥が近づきすぎることはめったにない。ただ、雨はすぐしみ込む。多すぎる人がこれを一斉にやると面倒が起きる。ひとつについてかなりのスペースがいる。面倒がなければ、のどかなものである。石はアンカー代わりに使える。ゆるんでものがとれたりすると、それで終わりである。
テーマを分からなくする=作問の常套手段!
×××」がこの文章のテーマです。つまり、著者がここでそれについて語っているところの「それ」。このテーマが分からないと、話がさっぱり分かりません。実は「×××」は「凧揚げ」でした。こんな具合です。
「今日は凧揚げについて考えてみよう」
テーマが分かるだけで、今までの謎が一度に氷解します。あ、凧(たこ)という漢字は知ってますよね。「お正月には凧揚げて、独楽を回して遊びましょ!」のタコです。この漢字が分からない子は、謎が謎のままだったはずです。つまり、「凧」という単語が分からないと、他の部分の言葉の意味が全部分かっていても、何が言いたいのか分からないと言うことです。だから、英語は先ずは単語です。あ、独楽を「どくらく」と読んだ子はいませんよね!?
春休み中にシス単(システム英単語)を1巡させておくと良いでしょう。大体3巡くらいやれば「あっ、これは見たことのある単語だ」と分かるようになります。5巡させれば「おっ、これは確かこの意味だ」というところまで来ます。兎に角、1巡目を早くやってしまうこと。薮研の「シス単活用術」を使えば2週間くらいでできますから、春休みにピッタリですね。2巡目からはかかる時間が短くなります。
覚えておくと良いのは、英語の長文問題を作るときに、作問委員はこの「テーマを分かりにくくする」という手段(て)をよく使います。これを「目眩まし」と呼んでます(薮下が勝手に呼んでます)。先頭段落の冒頭部分で目眩ましをやられると、勉強をしてない子や英語が苦手な子は大体が読むのをあきらめて、勘や念力で問題を解こうとします。でも、ここであきらめてはいけません。英語は左に書いてあることが必ず右で説明されていますから、次の段落でテーマが具体化されてると思って読まないといけません。
あ、引用(利用)した青い部分は、富屋先生から紹介していただいた、西林克彦著『わかったつもり』― 読解力がつかない本当の理由 ―(光文新書)です。多少手を加えています。興味のある子は読んでみてください。

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