ベネッセ、痛恨の誤訳!悪夢再び。その2
これは同じ大問5の第9段落の冒頭の英語です。
Two nights before Dar died, the family was with us as they had been for several days, two sons and their wives and four of our eight grandchildren.
TRANSLATION
ダールが亡くなる前々夜、家族は私たちと一緒にいた。数日間一緒にいたのと同じように。二人の息子に、彼らの妻、8人の孫のうち4人。
こうすると、「ダールが亡くなる二晩前も家族が数日間一緒にいた」ことになってしまいます。薮下ならこう訳出します。
(その時)私の家族は二人の息子とその妻たち、8人の孫のうち4人だったのですが、彼らは私たちと数日間一緒にて、ダールが亡くなる二晩前も一緒でした。
どうしてこうやると自然に感じるかというと、日本語は言いたいことが文末に来るからです。だから、ベネッセの訳語では「数日間一緒にいた」ことが強調されてしまうので違和感があるのです。実際の英語の方はthe family was with us two nights before Dar diedが言いたい内容(主節)ですから、こちらを和訳の一番最後に回した方がキレイに訳出できるわけです。
また、最後の部分はなぜ切れ字の和歌の現代語訳みたいになってるのでしょうかね?「二人の息子に、彼らの妻、8人の孫のうち4人」は和訳になってません。
英語の問題集や参考書に出てくる和訳って、ちょっと不自然ですよね。これは、学習者が英語の構造を追えるように日本語を英語に合わせようとするので、仕方がない部分もあります。でも、このベネッセの和訳は英語の構造だけでなく、日本語の性質も無視しています。まるでできの悪い自動翻訳ソフトを使って作った訳語の様ですね。あ、まさか本当に使ってたりしてね!?
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2 Comments
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再送をお願い出来ませんか。
気がつきませんでした。再送します。ちょっと待ってくださいね。
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