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岩間君の挑戦・進研模試はダメ!(3)

「進研模試・2016年度・大学入試模試」の『総合学力記述模試・7月・英語』の大問3の解答・解説の和訳が変です。
【必答問題】大問3
There are things that not even the best scientists of today can explain.  But that doesn’t mean we should block off all investigation by resorting to phoney “explanations” invoking magic or the supernatural, which don’t actually explain at all.  Just imagine how a medieval man―even the most educated man of his era―would have reacted if he had seen a jet plane, a laptop computer, a mobile telephone or a satnav device.  He would probably have called them supernatural, miraculous.  But these devices are now commonplace; and we know how they work, for people have built them, following scientific principles.   There never was a need to mention magic or miracles or the supernatural, and we now see that the medieval man would have been wrong to do so.
 今日の最も優秀な科学者でも説明できない物事がある。しかし、だからといって、魔術や超自然現象を引き合いに出す偽の「説明」に頼って、すべての研究を遮断すべきだということにはならない。それらでは実際には何の説明にもならないからだ。中世の、その時代で最も教養のある人でも、ジェット機、ノートパソコン、携帯電話、ナビゲーションシステムなどを見たら、どう反応しただろうと、ちょっと想像してごらんなさい。その人はたぶん、それらのものを超自然的だとか奇蹟的だなどと思っただろう。しかし、それらの装置は今ではありふれたもので、私たちはどのように動くか知っている。というのは、それは科学の原理に従って人間が作ったものだからだ。魔術や奇蹟または超自然現象だという必要は決してなかったし、そんなことをするなんてその中世の人間は間違っていたのにと現代の私たちには分かる。
 先ず、この解説者は仮定法がよくわかってません。He would probably have called them supernatural, miraculous.の条件節はすでに出てきているif he had seen a jet plane, a laptop computer, a mobile telephone or a satnav deviceです。だからがちゃんと仮定法過去完了の訳語をつけてやらないといけません。そして、ifのない仮定法の「もしかすると」もつけてやります。こんな具合です。
 もしかするとその人はその装置を超自然的だとか奇跡的だと考えたかもしれない。
 解説者がやってる「たぶん~だろう」は単なる推量の訳ですから、これじゃいけません。そして、それ以降に出てくるwouldはすべてifのない仮定法のwouldです。最後のwould have been wrong to do soも誤訳してますね。先ずこれを見てください。
もし彼が話しているのを聞けば、その秘密のことを全部知っていると君は思うだろう。
To hear him talk, you would think he knew all about the secret.
If you heard him talk, you would think he knew all about the secret.
 to不定詞が条件節の代わりになっているのが分かります。模試の英文もこれと同じです。
もし彼がそんなことをしたなら、彼が間違っている(っていた)ことが今の僕らには分かる。
We now see that the medieval man would have been wrong to do so.
=We now see that the medieval man would have been wrong if he had done so.
これを「そんなことをするなんて、その中世の人間は間違っていたのに」と訳しちゃダメです。「~するなんて、・・・だろうに」って、解説者はこのwouldも「推量」だと考えています。前回のブログ記事もそうでしたが、進研模試の解説者は仮定法が分かってません。よく分からない部分を問題化してるわけですから全くバカな話です。訳せない部分を問題にするなってことです。この子に解説させちゃいけませんね。
 次に、mention Aは「Aに言及する」とか「Aのことを話の中に持ち出す」の意味だから「魔術や奇蹟、超自然現象などを持ち出す必要はなかった」でないといけません。解説者がやったように「(その装置を)魔術や奇跡または超自然現象だと言う」ではなくて「その装置を説明するのに魔術や奇蹟、あるいは超自然現象を持ち出す」が正しい訳語です。

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