匿名希望くんからの質問(5)・東進衛生予備校で大丈夫か?!
2015年度・名古屋大学・大問6・下線部(2)
(2)これらはすべて、コミュニケーションについての基本的な問いであり、医療、防災、教育、その他多くの実践に結びつく、きわめて重要な問いでもある。
1980年代以降、こうした問題への接近が急速に進んだ。その背景には、身体、言語、感情、記憶、社会性などの心の機能を探求する認知科学、その発達過程を解明する発達科学、社会の仕組みや文化との関係を探る社会科学、さらには進化の科学、脳の科学など、人間と社会の基本的な機能を実証的・合理的に明らかにする科学の発展がある。
<東進の添削>
These are all fandermental questions about communication, and also so important questions related with medical, education and many other‘s trials.
<採点結果>
11/15
<採点者のコメントと採点>
①fundamental (-1)
②医療:medicine (-1)
③other のあとのアポストロフィ(‘)は不要で、実践:practiceとあわせてmany other practicesとしよう。(-2)
先ず、①のスペルミス(spelling mistake)や、②の品詞・語尾変化のミスは減点されても仕方がありません。そして「その他多くの実践」のアポストロフィSも、採点官の言う通りです。でも、この「-‘s」を指摘するのなら、なぜ「body’s movement」は放置したのでしょうか?
次に、「医療、防災、教育、その他多くの実践」ですが、「その他多くの実践」だけを英語にしてはいけません。これは「医療の実践、防災の実践、教育の実践、そしてその他多くのことを実際にやること」の文意がとれてないと英語になりません。言い換えると「many other practices」という英語はありません。
⊿医療の実践、防災の実践、教育の実践、そしてその他多くのことを実際にやること
the practice of medicine, education, and many other things
ですから、採点官の「practicesと合わせてmany other practicesとしよう」というアドバイスは的が外れています。
さて、採点官が指摘している以外にも、訂正すべき箇所があります。こんな具合です。あ、上で指摘したerrorsは正しておきました。
<薮下の添削>
These are all fundermental questions about communication, and also so important questions related with the practice of medicine, education, and many other things.
僕ら日本人がよくやるミスの1つに「so = very」というのがあります。確かにこの等式が成り立つ場合もあります。
⊿いらっしゃい(来てくれて嬉しいわ)!
I’m very glad you came.
=I’m so glad you came.
その上、中学の(アホな)英語の先生が、日本語にできれば良いという安易な気持ちでso=veryと教えます。
⊿ケンはとても背が高いので、それに手が届く。
Ken is so tall that he can reach it.
本当は「ケンはそれに手が届くぐらい(そのくらい)背が高い」の方をちゃんと教えてあげないといけません。こんな刷り込みを中学の時以来ずっとやられているので、こんな英語も正しいと勘違いするのです。
⊿とても重要な問がある。
There are very important questions.(○)
There are so important questions.(×)
匿名希望君の答案を採点した子も、きっとこの英語が正しいと思い込んでいるのでしょうね。でも、soは形容詞か副詞しか強調できないのです!つまり「so+形容詞・副詞」じゃないといけません。名詞を強調したければ、「such a+形容詞+名詞」にしないといけません。
⊿ケンはとても背が高い男の子なので、それに手が届く。
Ken is such a tall boy that he can reach it.
だから、so important questionsは全然ダメです。これを採点した子は中学校から英語をやり直した方が良さそうですね。related withについては次回説明します。
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