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常田君からの質問(2)

普通なら、「一般的意見」⇔「主張」→「理由」または「具体例」の順に論理が展開しますが、最近ではこの様なおきまりの順序を故意に狂わせます。例えば、去年のセンター英語・追試験の不要文指摘問題がそうです。
If you go hiking or camping, take your dog with you.  The sights and sounds of nature can be very relaxing for people, and this is true for dogs as well.  Dogs have long been considered to be people’s best friends.  Dogs enjoy running around open fields or through the woods.  They may even find interesting things along the way and surprise their owners.  People can also experience many things while spending time out in nature with their dogs.  You can expect twice as much fun when you spend time outdoors with your dog.
不要文指摘問題は、冒頭文が「主張」になってます。「犬を一緒に連れて行け!」は命令文ですから、そこに著者の強い主張を感じますよね。次に、なぜ犬を連れて行くと良いのかの「理由」が来ます。
第2文(なぜなら)自然の風景や音は人の気持ちを落ち着かせ、このことは犬にも当てはまるからだ。
第3文(なぜなら)長い間ずっと犬は人間の最良の友だったからだ。
第4文(実際)犬は開けた野原を走ったり、森を駆け抜けたりすることが好きだ。
ここで、2つ目の理由の「犬は人間の最良の友だった」は、犬を一緒に連れて行く理由としては大きすぎると分かれば、これを不要文として弾き出せるわけです。でも、その次にある第5文の役割は何なのでしょうか。今いちつながりがハッキリしませんよね。では、次の構成図を見てください。
[理由]自然の風景や音は人の気持ちを落ち着かせ、このことは犬にもあてはまる。
[具体](実際に)犬は開けた野原を走り回ったり森を駆け抜けるのが好きだ。
[主張](だから)ハイキングやキャンプに行くなら、犬を連れて行きなさい。
[結果1](そうすれば)犬は途中で面白そうな物を見つけて飼い主を驚かせる
[結果2](そうすれば)人間も犬と一緒に自然の中で色んな事を体験する
[結論](結局)犬と一緒に外で過ごせば、2倍の楽しみが期待できる。
どうですか?上の様に文が並んでいた方が分かりやすいでしょ!つまり、「理由+Therefore+主張」と「命令文+and+結果」の順番で論理が展開すればとてもスッキリしているわけです。
この問題を作った作問委員の先生が頭が良いのは、真ん中にある「主張文(命令文)」を段落冒頭に持ってきたことです。それによって、「理由」の次に「結果」が突然出てくるので、混乱してしまう子がたくさん出てきます。そして、ここに違和感を感じると、「結果」文を不要文だと勘違いしてしまうのです。ね!この問題、良くできてるでしょ!次回もセンター英語で遊びましょう。

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