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今日のハッピーアワー(15)

-ハイジもアルプス、ロマン派詩人もアルプス-
エーデルワイスedelweissスノーフレッシュである。ガラスの表面が一部アルプスを模したレリーフになっている、凝ったビンに入っている。このビールはヒューガルデンと同様にヴァイスビアであるが、オーストリアで作られているものだ。
ede1アルプスといえばモンブランやマッターホルンといった名峰で有名だが、Mont Blancの Blancはフランス語の「白い」、ヴァイスビアWeißbierのWeißはドイツ語の「白い」である。さーて、このワードをカギに、このビールに込められたメッセージを解き明かして、いや、飲み空か(?)してみようか。
ede5泡は比較的細かく滑らかで、新雪のような軽やかさだ。そして持ち上がった泡には厚みがあるので、グラスの中でしっかりとふたの役割をしてくれる。実はこのことがとても大切なのだ。この泡がこのビールの大きな特徴である、香りをしっかりと閉じ込めてくれるからである。このビールには何種類ものハーブが使われている。それらの香りを引き出さなければ、アルプス紀行は成り立たない。
複雑な香りの渦が鼻腔を舐め回し、やがて分解されながら、その過程でアルプス一帯の景観を一こま一こま想起させる(筆者は行ったことないから、妄想あるいはメディアでの記憶だけど)。雪をかぶったマッターホルン、残雪の白が太陽の光を反射して、抜けるような青い空との境でキラキラしている。涼しさを感じる。そして、花の香り、草の香りがしてくるようだ。
まとめると、この手のビールをよく飲んでいる筆者には、アルプスの少女ハイジの世界だ。アルプスホルンの音とヨーデルが聞こえてくるようだ。しかし、日頃もっぱらラガーを飲んでいて、「スーパードライ最高!」という喉ごし至上主義派には、18世紀イングランドの詩人トーマス・グレイが、当時流行っていたアルプス越えをした際に見たような、もっと鮮烈な世界が広がるかも知れない。
I own I have not, as yet, anywhere met with those grand and simple works of art that are to amaze one…but those of Nature have astonished me beyond expression. (英語サイトより英文抜粋)
ede6ペペロンチーノ(ベーコン、タマネギ入り)とエビとブロッコリーのペンネグラタン。
こういった料理、特にちょっと濃厚なチーズを使った料理が合うかな。このグラタンには、オランダのゴーダチーズをたっぷりと使った。
・Toshihiro Kanenobu

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