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原君からの質問(その2)

さらに言うと、『英語の構文150』の同じページに載ってる次の英語はとっても変です。
ビルは彼女の死の知らせに驚いて1人立ち尽くしていた。
Bill stood alone, while he was surprised at the news of her death.(×)
先ず、while he was surprisedとは言いません。どうしてかというと、whileはある動作や状態がしばらく続いていることを表現します。こんな具合です。
彼が幸せそうに微笑んでいる間ずっと、彼はそこに座っていた。
He was sitting there while he was smiling happily.
これは、『英語の構文150』・30「現在分詞を使った分詞構文」(P.48)に出てくる類例です。「微笑む」という動作はしばらくの間続けることができます。つまり、その動作には継続性があるわけです。こういう動作はwhileと一緒になると普通は進行形で使います。
彼が眠っている間ずっと
while he was sleeping
彼女が何か考え事をしている間ずっと
while she was thinking about something
私がご飯を食べている間ずっと
while I am eating
でも、この例文の「彼」はちょっと頭がおかしいんじゃないですか?だって、ただそこに座ってニコニコしているわけでしょ?!こんな子は薮下の周りにはいませんがね。さて、状態動詞なら別に進行形にする必要はありません。こんな具合です。
会社にいる間は電話をかけてこないでね。
Don’t phone me while I’m at the office.
一方、「驚く(驚かされる)」のは一瞬で終わります。つまりその動作には完了性があるわけです。これは前にもここで講義をした「させる系の他動詞」ですから、「驚かせる」とか「喜ばせる」のは一瞬のことで、その結果として興奮状態がしばらく続きはしますが、驚かされ続けるわけではありません。だからwhileと一緒に人is surprisedは使えません。他の「させる系の他動詞」も同じです。
次に、stand aloneですが、これは「立ち尽くす」よりも「1人で立ち向かう」とか「何かにつかまらずに立っている」の意味でよく使います。When Israel Stood AloneとかThey Stood Alone:25 Men and Women Who Made a Differenceなんていう記事を良く見ますが、どれも「立ち尽くしている」わけではありません。
そもそも、分詞構文を接続詞を含んだ複文にしようとするのが間違ってます。昔ならともかく、今はもう複文を単文に書き換えろという大学はありませんからね。それに、この「現在分詞を使った分詞構文」の類例1は、唐突にコンマが省略されてますね。つまり、×の位置にコンマがありませんよね。
幸せそうに微笑みながら、彼はそこに座っていた。
He was sitting there× smiling happily.
これって何の説明もなしに勝手にコンマを消してはダメなんじゃないですか?それとも、コンマを付け忘れたのですか?薮下は付帯状況分詞構文の類例をたった2つしか見てませんが、他の英文は大丈夫なのでしょうかね?
原君!こんな参考書を選んでしまって、薮下は猛烈に反省しています。『英語の構文150』は君が言うように「クソゲー」ならぬ「クソ参」っぽいですね。他の例文や類例で変な英語があったら指摘しようと思います。だから「その3」もあり得ます。

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