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名医の周辺

中日×院、手の外科の中尾医師は確かに名医である。薮下が救急車で搬送された名古屋医療センターも、その後に回された井戸田整形もレントゲンで手首の骨折に気がつかず、中尾医師が読映して初めてそれが判明した始末。でも、満足に電話予約さえ取れない看護師や、リハビリの目標を勝手に変えてしまう理学療法士、中尾医師の要求になかなか応えられない造影技師に周りを囲まれて、とても窮屈そうだ。母親が危篤だったせいで、予約日程を3ヶ月先送りにされた挙げ句、療法士からもう治ったから来なくても良いと言われて、どう返答して良いか途方に暮れた。これでは名医も形なしである。
患者は医師に甘えるもので、それを上手く受け止められるのも名医の資格の一つなのかも知れない。中尾医師はその意味でも名医である。そのせいかどうか分からないが、1人の診察にとても時間が掛かる。長いときには2時間以上も待たされることがある。一部の熱烈な中尾ファンにとってみれば、甘えさせてもらえさえすれば何時間待とうが関係がない。でも、仕事を工面して何とか時間を捻出して来ているこちらとしては、予約時間から1時間以上ズレてしまうと仕事にならない。

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