車戸くんからの質問(3)
<質問>
英文和訳道場31回の質問です。
(3)There is much more that you do know about your language which cannot so conveniently be looked up, and which you were never explicitly taught.
【全訳例】(つまり)君たちの使っている言葉に関して、確かに君たちは知ってるのだが、それほど都合良くは調べることができず、ちゃんと教わったわけではないものがたくさんあるのだ。
which cannot…”と”which you were…”はyour languageにかかっていると考えて、「そういう言葉についてあなたが知っていることがたくさんある。」だと思ったのですが、先生の訳では”that you do know about your language”を「君たちの使っている言葉に関して、確かに君たちは知っているのだが、」と逆説ような訳になっており、それがなぜだかわかりません。できれば教えてください。
<回答>
車戸くん!あれっ?君の名前ってタロウでしたっけ?確か君には和訳道場の第10回目までしか手渡していなかったように記憶しているのですが、もう31回までやっちゃったのですか?すごいですね!
さて、ご質問のwhich cannot~とwhich you were~ですが、先行詞はmuch moreです。決してyour languageではありません。だって、whichのところにyour languageを入れてみれば簡単に分かります。
⊿君たちの母国語はそんなに簡単に調べることができない?
Your language cannot so conveniently be looked up.
⊿君たちは自分たちの母国語をちゃんと教わったわけではない?
You were never explicitly taught your language.
「言語(language)が調べられない」とか、「言語をちゃんと教わったわけではない」となると、文盲の僻地に関する記述ならともかく、全く意味不明です。ですから、このwhichの先行詞はmuch more以外にありません。ま、この英語は悪文で、君が読み切れなかったのも無理ないことです。これをもっと分かり易く書き換えるとこうなります。
⊿君たちは自分の母国語について、そんなに簡単には(辞書では)調べることができず、人からちゃんと教わったわけではないのに、(それにもかかわらず)君たちが知っていることが(辞書で調べるよりも、人に教わるよりも)はるかにたくさんある。
You know much more about your language that cannot be conveniently looked up and that you were never explicitly taught
先ず、関係代名詞のthatとwhichですが、シカゴ・マニュアルによると、thatで飾るときには強い主張が、whichで飾るときにはオマケの説明が来るのを期待させるとあります。ですから、この英文はwhichじゃなくてthatを本当は使わないといけない。でも、There is much more that~とやってしまったので、thatを3回使うのを憚ったのでしょうかね?もしかするとまた大学の先生が手を加えて変な英語にしてしまったのかも知れません。ま、それは置いておいて、訳語を見てもらったら分かるように、これは紛れもない逆接なのですよ!あ、シカゴ・マニュアルについては自分で調べておいてくださいね。
車戸くんは、今まで英文の構造を読み間違えたことはなかったのに、この簡単な英語でミスるとは思いませんでしたよ!まだ修行が足りませんね!ま、まだ高2ですからたくさん時間があります。気長にやりましょう。
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