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SP.Gin君、社長秘書君からの質問

<+-選択肢判別法>
与えられた選択肢のイメージがプラスかマイナスかで選択肢の正誤を判別することがあります。最近、藪研に持ち込まれる質問の中に、「プラス、マイナス」という言葉が散見されるようになったので、きっと「+-選択肢判別法」を丸山先生に教えてもらったのでしょう?!だったら、丸山先生のところに質問に行きなさい!あ、彼はいつも忙しそうで、その点薮下はいつ見ても暇そうで、なんとなく丸山先生に質問に行くのは気が引けてしまい、藪研に投稿したんでしょ!ま、仕方ありませんね。
さて、先ずなぜ選択肢をプラス・マイナスでイメージ化するのかというと、与えられた選択肢の間の違いを明確にするためです。だって、パッと見ただけでは、どの選択肢も同じことを言っているように感じるでしょ!そんなんじゃ、正解にたどり着けないもんね!実はこの判別法は現代文にも使えます。じゃあ、次の早稲田大の選択肢を見てください。
To some Japanese, who prefer to see their sushi made fresh in front of them at the sushi bar, (1)the whole idea of making frozen sushi in a factory ― let alone an American one ― is abhorrent.  (早稲田大)
設問 下線部(1)の意味として最も適当なものを①~⑤の中から1つ選びなさい。
① 寿司をアメリカの工場で作ることは言うに及ばず、工場で冷凍寿司を作るなどという発想そのものが、とうてい受け入れがたい。
② 寿司をアメリカの工場で作る点を別にすれば、工場で冷凍寿司を作るなどという発想そのものは大変有用である。
③ 寿司をアメリカの工場で作るという発想だけならまだしも、工場で冷凍寿司を作るなどという発想に至っては、どう見ても馬鹿げている。
④アメリカ製の寿司がユニークなのはもちろんのことだが、冷凍寿司を工場で作るという発想そのものが本来ユニークなのである。
⑤アメリカ製の寿司など論外だが、それはひとまずおいとくとして、工場で冷凍寿司を作ろうという発想そのものが論外なのである。
元来面倒なのが嫌いな人間は、単純に世の中のモノを2分法を使って白と黒とに分別したがります。世の中には「美人(+)かブス(-)」しかおらず、経済は「成長(+)か衰退(-)」だけで現状維持をよしとせず、君たちの周りには「敵(-)か味方(+)」しかいないと思ってませんか?ある意味、これはとても危ない思考法なのですが、選択肢の差異性を浮き立たせるにはもってこいです。
① 工場で冷凍寿司を作るなどという発想そのものが、とうてい受け入れがたい。(-)
② 工場で冷凍寿司を作るなどという発想そのものは大変有用である。(+)
③ 工場で冷凍寿司を作るなどという発想に至っては、どう見ても馬鹿げている。(-)
④ 冷凍寿司を工場で作るという発想そのものが本来ユニークなのである。(+)
⑤ 工場で冷凍寿司を作ろうという発想そのものが論外なのである。(-)
ほらね!②④がプラス、①③⑤がマイナスのイメージですよね。じゃあ下線部はどうなっているのかというと、「工場で冷凍寿司を作るのはabhorrent」だと言ってます。
the whole idea of making frozen sushi in a factory is abhorrent.
う~ん!と考え込んじゃってませんか?だってabhorrentの意味なんか分からなよね!『システム英単語』にも『単語王』にも載ってないもんね!ここで一言いっておきたいのは、画期的な必殺技よりも地道な単語の勉強が大切だと言うことです。忘れないでくださいね!じゃあ、単語の勉強を必死でやってabhorrentを覚えてなけりゃ、この問題は解けないのかというと、そうではありません。こう解きます。
1.let alone an American one(アメリカの工場でつくることは言うまでもなく、アメリカの工場でつくるのはもちろんのこと)のlet aloneの訳語で選別すると、
① 寿司をアメリカの工場で作ることは言うに及ばず
② 寿司をアメリカの工場で作る点を別にすれば
③ 寿司をアメリカの工場で作るという発想だけならまだしも

④アメリカ製の寿司がユニークなのはもちろんのことだが
⑤アメリカ製の寿司など論外だが
2.To some Japanese, who prefer to see their sushi made fresh in front of them at the sushi bar,のprefer(好む・プラスイメージ)に注目すると、これと対比・対照されているのがabhorrentだと分かる。
「寿司屋のカウンターの目の前で新鮮なすしができるのを見るのが好き」⇔「工場で冷凍のすしをつくるなんてabhorrent
3.さらに、このlet alone(言うまでもない)はマイナス・イメージ(否定文)に対して用いる表現
■彼は英語が話せない。フランス語が話せないのは言うまでもない。
He cannot speak English, let alone French.
そこから、「寿司屋のカウンターの目の前で新鮮なすしができるのを見るのが好き」がプラス・イメージであるのに対して、「工場で冷凍寿司を作るなどという発想」も「寿司をアメリカの工場で作ること」も両方ともマイナス・イメージじゃないといけない。だから、答えは①。さて、+-選択肢判別法は役には立つけれども、それだけでは万能ではないことが分かりましたが?

2 Comments

  1. 社長秘書 wrote:

    適切なご回答を頂き誠に有難う御座います
    そして適切な人間観察おみごとです
    感服いたしました

    日曜日, 2月 20, 2011 at 8:42 PM | Permalink
  2. yabu wrote:

    ハハハ!質問待ってますよ!

    月曜日, 2月 21, 2011 at 8:07 AM | Permalink

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