この2つの接続詞は比較表現でよく出てきます。実は、両方とも「~と比べると」の意味なのです!!「エ~!?」って思うでしょ。違うのは使い方だけ。asは「Bと比べるとAも同じくらい~」の時に、thanは「BとくらべるとAの方がBよりも~」の時に使うだけ。
Ken is as tall as Tom.
Ken is taller than Tom.
トムと比べると、ケンは同じくらい背が高い。
トムと比べると、ケンの方がトムよりも背が高い。
asとthanは文と文を結ぶことができる接続詞なのに、asやthanの後ろを見るとTomという名詞だけしかないよね。これじゃあまるでasやthanが前置詞みたいです(前置詞は名詞の前に置く詞[ことば])。でも、実はasやthanはちゃんと文と文を結んでいるのです。
<Ken is as tall>as<Tom is tall>.
<Ken is taller>than<Tom is tall>.
トムの背が高いのと比べると、ケンは同じくらい背が高い。
トムの背が高いのと比べると、ケンの方がトムよりも背が高い。
ほらね。<文>接<文>の形になってるでしょ。でもis tallが消えてしまっているので文には見えなかったわけです。
この様に、元々あったモノを消してしまうことを「省略」と言います。省略が起こるのは「①前に出てきたから2度目は省略」、「②皆が良く知っているので無くとも分かるから省略」の2つの場合です。ここでは①です。だって、<文>を比べるとis tallが2回出てくる。だから2度目は必要ないってわけですね。じゃあ、これはどうでしょうか。
He has as much money as I have.
僕がお金を持っているのに比べると、彼は同じ程度お金を持っている。
asは接続詞だから、asの後ろに文が来るのは分かる。でもas I haveって、ものすごく中途半端な省略ですよね。いっそのこと次のようにしてくれた方が良い。
He has as much money as I.
なぜ、こんなハンパな省略になるかというと、省略なしの英文と比べてみるとよく分かります。「前に出てきたから2度目は省略」なんだけど、He has moneyとI have moneyを比べると2度繰り返されているのはmoneyだけ。haveとhasは別物だよね。だから繰り返されていないI haveを残しておくんだね。
<He has as much money> as <I have money>.
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