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ReadingDrill第1回(1)

「Reading Drills」をスタートします。英語演習の授業では1学期間「英語の読み方」に終始しました。今では見取図が随分読めるようになったと思います。夏休みは「英語の解き方」にとりかかろうと思います。薮下の授業を受けている高1生も勉強できるようにします。単語や構文がちょっと難しいかも知れませんが、問題の解き方が分かります。問題解法は今読んで分からなければ2年後も分かりませんからね。英語の問題を解くのに必要な頭の使い方ですから、気楽に読み流してください。模試で点数がとれるようになります。
先ず、設問1の「テーマ」の見つけ方から考えましょう。「テーマ」というのは、その段落で著者が取り上げている事柄、著者がそれについて述べているというところの「それ」です。だから「テーマ」は普通、本文中の名詞で指摘できます。そして、1つの段落の中で何度も繰り返し出てきます。だから、「テーマ」を見つけるのは比較的簡単です。
でも、どうやって繰り返し出てくるか覚えておくと、確実に「テーマ」をとらえることができます。この第1回では「抽象具体」の繰り返しです。
In 1846, an Irish immigrant in New York named Alexander Stewart opened a business on Broadway called the Marble Dry-Goods Palace, and in so doing gave the world a new phenomenon: the department store.
これは英語の基本的な論理展開(ロジック)なのですが、先ず簡潔に抽象的な言葉で言いたいこと言っておいて、次にそれを具体化します。ここでもアレクサンタ-=スチュアートは「新しい現象」をもたらしたと簡単に言っておいて、次にそれを「デパート」と具体化ています。言いたいことを別の言葉で繰り返しているのですから、大切な名詞に違いありません。
そして、ここで注意して欲しいのは、繰り返しの記号の「コロン(:)」です。これは「イコール(=)」の棒が左右からギュッと圧縮されて点になったと覚えてください。だから、「コロン」は「イコール」なのです。
・・・a new phenomenonthe department store
「抽象=具体」でテーマが2度繰り返される論理を「同格」と言います。「同(同じ)」ことを別の言葉で繰り返すので同格です。ここで「英語のロジック」を見てください。2つ目に「同格の論理」というのがあって、そこに「テーマを繰り返して具体化する」というのがあります。もうちょっと下を見ると、こうあります。
・・・「つまり」「すなわち」「言い換えれば」
・・・namely、in other words、that is [to say]、i.e.、コロン(:)、セミコロン(;)
あ、セミコロンはnamelyやthat is to sayの左側に置いて使います。こんな具合です。
僕はビッグアップル、つまりニューヨークに行った。
I went to The Big Apple; namely [that is to say] New York City.
これが出てきたら、言い換えられている右の方が「テーマ」だと考えてください。i.e.はラテン語のid estの省略形で、理系の論文に良く出てきます。この5つは絶対に覚えておいてくださいね。
さて、今回は著者の主張はないので、設問2は飛ばします。あ、普通は「テーマ = 意見」で著者は主張を展開します。つまり、主張は大体「AはBだ!」の形で表現できます。そしてAが「テーマ」、Bが「意見」です。でも、第1回はただのデパートの歴史を説明しているだけなので、Bの「意見」はありません。
設問3の和訳は「解説・全訳例1」を参照しておいてください。下線部訳には、必ず核となる構文が隠れています。その構文が分からないと、英語の構造は分からないし、和訳もできないことになります。ここでは「倒置構文」が試されているのですが、それは次回にしましょう。

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