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「現在形」って何?(3)

現実の世界では「僕はこの本を読む=I read this book」という状況は成り立ちません。ぬるっとしていて(漠然としていて)現実的な取っ掛かりがないのです。現実てきな世界に着地させるには「この本を読んでいます」とか、「もうこの本を読んでしまった」になります。そして、もう1つ、「僕はこの本を毎日読んでいます」なら現実世界で成立します。つまり、「昨日も読んだ、今日も読む、明日も読むだろう」という状況です。まとめてみましょう。
①私は毎日この本を読んでいます。 ・・現在基本形
②私は今、この本を読んでいます。 ・・現在進行形
③私はもうこの本を本でしまいました。 現在完了形
さて、この3つの表現形態を区別するためには、①と②が見分けられないといけませんよね。だって、③の「今終わった、今までずっとやっていた、今までにやったことがある」は他の2つとは明らかに違います。そこで、「事実と習慣だけが現在形基本形で、それ以外は現在進行形」と薮下は説明したわけです。
ここで間違ってはいけないのは、「毎日読む」のも「今読んでいる」のも「もう読んでしまった」のも全部「事実」だろ!?と思ってしまうことです。ま、見方によってはその通りなのですが、薮下が「事実」という言葉で表現しているのは、「昨日も、今日も、明日もそうだ」という内容です。
JRで中京高校に通っている奥田君は、毎日「8時40分瑞浪駅着」の列車に乗ります。「この列車は8時40分に瑞浪駅に到着します」。つまり、昨日もこの列車は8時40分に瑞浪駅に着き、今日も8時40分に瑞浪駅に着きました。明日も、8時40分に瑞浪駅に着くはずです。この状況を「事実」という言葉で表現しています。
同じ事が「習慣」にも言えます。昨日もその本を読み、今日も読んだし、明日も読むだろうという状況を「私は毎日この本を読んでいます」と表現します。
これが「事実と習慣だけが現在形基本形で、それ以外は現在進行形」です!

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