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倒置とクジラ構文

本日、授業でやった立教大学の英文の補足をやります。
倒置は
強調したいモノを文頭に持ってくる」か
文尾を重たくすることによって文を安定させる
という目的で起こります。
倒置は
①完全逆転型(完全に逆に読む)
②一部逆転型(強調したい語句だけを文頭に置く)
③疑問文型(疑問文の語順になる)
の3種類があります。
①完全逆転型
副詞の強調
■丘の上にとても小さな教会が建っていました。
The tiny chapel stood at the top of the hill.
At the top of the hill stood the tiny chapel.
*lieやstandなどの「存在を表す動詞」の文で倒置がよく起こる。
suchやso~の強調
■月の光がとても明るかったので、懐中電灯は要らなかった。
The moonlight was so bright that we didn’t need a flashlight.
So bright was the moonlight that we didn’t need a flashlight.
結果のthat以下は動きません!
■彼女の驚きはとても大きかったので、彼女はしゃべることができなかった。
Her surprise was such that she could not speak.
Such was her surprise that she could not speak.
*このsuchはso greatと同じ意味で使われています。だからHer surprise was so great that~と読み替えて考えてください。
文の安定
■ドアの外側には大きな標識があり、「危険!近寄るな!」と書いてあった。
A large sign which said “Danger! Keep Out!” was just outside of the door.
Just outside of the door was a large sign which said “Danger! Keep Out!
a large sightとその飾りは動きません!この塊が文尾に来たことで文が安定します。
■周囲の人々全てを幸せにする喜びを知っている人は幸福である。
Those who know the pleasure of making all people happy around them are happy.
→Happy are those who know the pleasure of making all people around them.
*those [people]とその飾りは動きません。この塊が文尾にくるので文が安定します。
②一部逆転型
形容詞の強調
■彼は若いのだがお金がある。
Though he is young, he is rich.
Young as he is, he is rich. / Young though he is, he is rich.
*asは「ので、とき、様に、連れて、しながら、なのだが、比較、資格、関係代名詞」だったね!
目的語の強調(SVO→OSV)
■彼は絶対に迷惑をかけないと約束したが、その約束を一週間もしないうちに彼は破った。
He promised never to give us trouble, but he broke this promise in less than a week.
→He promised never to give us trouble, but this promise he broke in less than a week.
文の安定
■閉まりかけているドアを開けようとするな!
Don’t hold a door that is closing open.
→Don’t hold open a door that is closing.
*a doorとその飾りは動きません。この塊が文尾に来るので文が安定します。
③疑問文型
否定語の強調
■学校の聖歌隊から、こんなに見事な合唱を聴くことは滅多にない。
We seldom hear such fine singing from school choirs.
Seldom do we hear such fine singing from school choirs.
■僕はこんな素晴らしいショーを一度も見たことがない。
I have never seen such a wonderful show.
Never have I seen such a wonderful show.
■僕が家を出るとすぐに雨が降り出した。
I had no sooner left home than it began to rain.
No sooner had I left home than it began to rain.
■日が暮れてからやっと、僕はその家を離れた。
I left the house only at sunset.
Only at sunset did I leave the house.
■その間中、彼は一言も口をきかなかった。
He did not say a word all the while.
Not a word did he say all the while.
so、neither、norの強調
■彼は着いていませんが, 奥さんもまだです.
He hasn’t arrived, and his wife has not arrived.
→He hasn’t arrived, nor has his wife arrived.
*立教大の倒置はこのタイプです。norをandに代えて、肯定否定をひっくり返すと倒置前の普通の文に戻せましたね。立教大の英文は後半だけでした
ifの省略=条件の強調
■もし太陽がなければ何も生きられないだろう.
If it were not for the sun, nothing could live.
Were it not for the sun, nothing could live.
*疑問文型に「文の安定」はないです。


クジラ構文は
no more=「勝ってはいない」、「以上ではない」=「同じだ!
no less=「劣ってはいない」、「以下ではない」「同じだ!
⊿彼女が美しいのは、彼女の妹が美しいのと比べて勝っていません。
She is no more beautiful than her sister [is beautiful].
⊿彼女が美しいのは、彼女の妹が美しいのと比べて劣ってはいません。
She is no less beautiful than her sister [is beautiful].
than以下の省略は両方ともis beautifulです。基準になっているのは妹の美しさです。それと比較して彼女の美しさは劣ることはないし、勝ることもないと言いたいわけです。決して「彼女が可愛くないのは妹が可愛くないのと同じだ」と言うわけではありません。クジラの構文を見てみましょう。
⊿馬が魚だと言うのに比べて、クジラが魚だと言うのはバカさ加減で勝っていない。
A whale is no more a fish than a horse is a fish.
クジラが魚でないのは、馬が魚でないのと同じだ」と訳すから、「魚でない」だからis not a fishにならないといけないと思うわけです。基準になっているのは「馬が魚だ」と言うことの愚かさです。それを基準に考えると「クジラが魚だ」と言うのは愚かさで勝ってはいない、と言ってるわけです。大切なのは、than以下の基準は誰が考えても「あ、そうだよね!」と分かるのもでないと、このクジラ構文は成り立たないのです。

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