Vintageはクソ参か?!(32)
先月の末にインフルエンザでダウンして、すっと体調がすぐれませんでした。その上に、学年末テストの成績処理が重なって、まったく更新どころではありませんでした。でも、昨日やっと採点も終わって、微熱もとれたので、久しぶりに「クソ参シリーズ」を更新できます。それに、シッシーの日本語にも時間をかけることができます。
今回もちゃんとVintageについて書きます。またウソを見つけました。「Section057(in)doingを用いる表現」で、「be busy (in) doing「・・するのに忙しい」のところでVintageの著者はこう書いてます。
+プラス
「be busy with A「Aで忙しい」という表現もあるい。本問はThey are very busy with their homeworkとしても良い。
以下は薮研の「前置詞が省略されているから動名詞のing」のところで載せた例文です。
⊿午前中一杯をあたしはパーティーの片付けをして過ごした。(従事・従属のin)
I’ve spent all morning [in] cleaning up after the party.
⊿あたしは英語で手紙を書くのに苦労した。(視点・観点のin)
I had difficulty [in] writing a letter in English.
I had trouble [in] writing a letter in English.
⊿過去のことを気にしても無駄だよ。(視点・観点のin)
There is no use [in] worrying about the past.
There is no point [in] worrying about the past.
こう見ると、確かに「従事・従属のin」や「視点・観点のin」が省略されることが多いのがわかります。でも、いつもinばかりが省略されるわけではありません。こんな具合です。
⊿全力で頑張らない人は嫌いです。「理由のfor」
I hate anyone [for] not doing his or her best.
⊿僕は落ち葉を掃除するのに忙しかった。「理由のwith」
I was busy [with] sweeping up the fallen leaves.
省略されるのが「理由・原因のfor」だったり「理由・原因のwith」だったりします。そしてbusyと仲の良いのは「従事・従属のin」ではなくて「理由・原因のwith」だというのが分かります。そしてVintageが書いてるような英語はありません。
⊿彼らは宿題で忙しい。
They are very busy in their homework.(×)
だから「be busy with Aという表現もある」んじゃなくて「be busy with Aと言う表現しかない」のです。
ちなみに、次のは「目的のfor」です。中学の時に丸暗記をしたgo -ingも前置詞の省略なんです。(←訂正しました)
⊿僕は父とよく釣りに行ったものです。
I used to go [for] fishing with my father.
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7 Comments
はじめまして。いつも興味深く拝見させていただいています。面白い記事をいつもありがとうございます。
今回、ちょっと気になったのでいろいろな参考書で調べてみました。
まず『FOREST』(第5版)ではP.224に
(ここから引用)
be busy -ing や spend ~ -ing のような表現では ing形を分詞として使っている。ing形の前に前置詞のinを入れて動名詞として使うこともある。
we are very busy in preparing for the party.
(引用終わり)
第5版というやや古い版なので最新の版では内容が変わっているかもしれません。
次に、『表現のための実践ロイヤル英文法』(初版)のP.182には
(ここから引用)
<busy ~ing>(~で忙しい)やgo ~ing(~をしに行く)は歴史的にはそれぞれ、のように、inやforなどの前置詞があった形の名残で、かつては動名詞だったのだが、前置詞が省かれている今は、慣用句に使われている現在分詞と見なされる。
(引用終わり)
しかし、ロングマン英和辞典で「busy」を調べてみると
(ここから引用)
busy doing something
<…>するのに忙しい
Rachel’s busy studying for her exams.
レイチェルは試験勉強で忙しい.
[!] She was busy looking after (×busy in looking after) her baby.
彼女は赤ちゃんの世話で忙しかった.
busy in doingの形は不可.busy doingを用いる
(引用終わり)
とあり、be busy in ~ingは間違った用法として記載されています。
ロングマンの英英辞典も調べてみましたが、be busy 「in」 ~ing については記述がありませんでした。be busy 「in」 ~ingの「in」がどこから広まったのか、正体が分からず困惑しています。とりあえず、間違った表現ということだけは間違いなさそうなので絶対に使わないようにしようと思います。
春休みに長文を訳そうと思っているんですが、クルマド印の記号を再度教えてもらえますか?
了解です。授業後に職員室の薮下のところに来てください。待ってます。
三月いっぱいでこのサイトは閉鎖されるのですか?
いいえ、しばらくは継続します。心配要りません。
先生 コメントありがとうございます。このサイトで英語を勉強している者として、このサイトでこれからも勉強できることをうれしく思います。
そして、もう一つ質問があるのですが私は英作文の勉強をしようと駿台の基本英文700選を買ったのですが、この本は古い?物なので
英文が古くさくて、今では使わない英文が載っているなどと
購入後に悪い噂を聞いてしまい中々勉強が始められないのですが
この本で勉強を始めても良いのでしょうか?
回答いただけると嬉しいです。
匿名2号くん!基本英文700選は確かに英作文の暗記用例文集としては使えない英文が多いと思います。それを使って書くと間違える可能性が高くなると思われる構文が多すぎます。表現集として知っておくとよいとは思いますが、英作には使えないでしょうね。もっと簡単な英文が載っているのがZ会の「英作文のトレーニング」の別冊の小冊子です。最近改訂されたばかりで、シリーズのどの本に付属しているのかが分かりません。一度本屋に足を運んで、自分で確認してみてください。
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